仮想通貨取引所「bitFlyer(ビットフライヤー)」とは?基本情報・特徴・メリットなどを解説
仮想通貨取引所「bitFlyer(ビットフライヤー)」の基本情報やサービスの概要、取り扱う暗号資産・特徴・メリット・デメリットなどを初心者向けにわかりやすく解説します。
bitFlyer(ビットフライヤー)とは
bitFlyer(ビットフライヤー)とは、日本の暗号資産交換業者である「株式会社bitFlyer」が運営している仮想通貨取引所です。「取引所・販売所・先物取引・決済」などといった、仮想通貨関連の様々なサービスを提供している同社は、日本を代表する仮想通貨取引所としても知られており、米国やEUでも仮想通貨取引所サービスを提供しています。
同社が提供している「取引所・販売所」のサービスを利用すれば初心者の方でも気軽に仮想通貨を売買することができますが、それとは別に提供されている「bitFlyer Lightning」のサービスを利用すればより高度な機能を利用して仮想通貨を取引することも可能です。
「取り扱っている仮想通貨の種類」や「提供されているサービスの種類」が豊富なため、初心者からプロトレーダーまでの幅広い層の人々が利用できる人気の仮想通貨取引所となっています。
取り扱う仮想通貨
bitFlyer(ビットフライヤー)が取り扱っている仮想通貨は、2024年8月時点で以下の36銘柄となっています。
・ビットコイン(BTC)
・イーサリアム(ETH)
・リップル(XRP)
・ライトコイン(LTC)
・モナコイン(MONA)
・リスク(LSK)
・ネム(XEM)
・ステラルーメン(XLM)
・ビットコインキャッシュ(BCH)
・イーサリアム・クラシック(ETC)
・ベーシックアテンショントークン(BAT)
・テゾス(XTZ)
・ポルカドット(DOT)
・チェーンリンク(LINK)
・シンボル(XYM)
・ポリゴン(POL)
・メイカー(MKR)
・ジパングコイン(ZPG)
・フレア(FLR)
・パレットトークン(PLT)
・シバイヌ(SHIB)
・ザ・サンドボックス(SAND)
・アクシーインフィニティ(AXS)
・ディセントラランド(MANA)
・イミュータブル(IMX)
・チリーズ(CHZ)
・エイプコイン(APE)
・ダイ(DAI)
・アバランチ(AVAX)
・ザ・グラフ(GRT)
・レンダートークン(RNDR)
・ドージコイン(DOGE)
・エルフトークン(ELF)
・マスクネットワーク(MASK)
・ジパングコインシルバー(ZPGAG)
・ジパングコインプラチナ(ZPGPT)
サービスの種類・概要
販売所
販売所は、"bitFlyer"を相手方として同社が取り扱っているすべての暗号資産と日本円(JPY)の売買を行うことができるサービスです。販売所の取引画面では「購入価格」と「売却価格」が表示されており、取引したい数量を入力して「コインを買う」または「コインを売る」を選択すると簡単に取引を行うことができるため、初心者の方でも気軽に暗号資産を購入することができます。
なお、販売所では簡易的なチャートも表示されており、希望する場合には「音」または「メール」によるアラートをONをして希望価格に達した際に通知を受け取ることもできるため、この機能を活用すれば"売買のタイミング"を見逃さすに取引することも可能です。また、注文履歴などの情報もページ内で一覧表示されているため、すぐに確認することができます。
ビットコイン取引所
ビットコイン取引所は、"他のユーザー"を相手方としてビットコイン(BTC)と日本円(JPY)の売買を行うことができるサービスです。このサービスも比較的手軽に取引できる設計となっており、「板情報・チャート・注文履歴」が全て1つの画面上に表示されています。
実際に取引する場合にも、希望する金額・数量を指定して「コインを売る」または「コインを買う」のボタンを選択するだけでビットコインを購入・売却することができるため、初心者の方でも気軽に操作することが可能です。なお、ビットコイン取引所でも「アラート」を設定することができ、他のユーザーとテキストで会話できる「チャット機能」なども搭載されています。
bitFlyer Lightning(ビットフライヤー・ライトニング)
bitFlyer Lightning(ビットフライヤー・ライトニング)は、高性能な取引ツールで仮想通貨を売買できるサービスです。このサービスは上級者向けの多彩な機能が搭載されたツールとなっていますが、システムやデザインなどがわかりやすい設計となっているため、初心者の方でも比較的利用しやすいツールとなっています。
ビットフライヤー・ライトニングにおける"現物取引"では「BTC/JPY・ETH/JPY・ETH/BTC・BCH/BTC・XRP/JPY・XLM/JPY・MONA/JPY」の通貨ペアが提供されており、「bitFlyer Crypto CFD」と呼ばれるサービスも提供されています。
一般的な取引所のようにチャートや板情報を確認しながらシンプルな操作で取引することもできますが、bitFlyer Lightningでは「IFD(イフダン)・OCO(オーシーオー)・IFDOCO(イフダンオーシーオー)」などといった特殊な注文方法も提供されているため、『もし〜円になったらBTCを売るor買う、もしこの注文が約定したらこちらの注文をキャンセルする』などといった細かい設定で注文を出すことが可能です。
bitFlyer Lightningでは「API」を用いて自動取引システムを組み込むこともできるため、自分の知識次第では非常に高度な方法で効率的に仮想通貨を取引することができます。「bitFlyer Lightning」ではこのような様々な機能が提供されているため、基本的な取引に慣れてきて、独自の取引パターンが確定してきた場合などに、それらの知識を応用して効率的に取引できるという点でも魅力的です。
自己対当取引防止機能も導入
ビットコインをつかう
「ビットコインをつかう」は、自分がbitFlyerのアカウントで保有しているビットコインを"支払い手段"として使用することができるサービスです。このサービスを利用すれば、ビットフライヤーと提携を結んでいる「ビッグカメラ」などの商品を購入する際にBTCを使用することができ、その他にも「電子書籍の購入」や「日本赤十字社への寄付」などを行うことも可能です。
ビットコインをもらう
「ビットコインをもらう」は、bitFlyer経由で「ネットショッピング・旅行予約・サービス登録」などを行うことによって、ビットコイン(BTC)を受け取ることができるサービスです。このサービスは「楽天・楽天トラベル・ドミノピザ・ヤマダモール・ヤフーショッピング」などといった様々なサービスに対応しているため、日常的な買い物などを通じてビットコインを貯めることができます。
ビットコインとTポイントの交換サービス
bitFlyer(ビットフライヤー)は「ビットコインとTポイントの交換サービス」も提供しているため、Tポイントカードを有している方であればTポイントをビットコインに交換したり、ビットコイン決済でTポイントを貯めたりすることができます。Tポイントは100ポイントからビットコインに交換することができ、ビットコイン決済時には500円以上の買い物でTポイントを受け取ることができます。
bitFlyer かんたん積立
「bitFlyer かんたん積立」は、自分が選択した暗号資産を一定の頻度と金額で自動で購入できる"暗号資産の積立購入サービス"です。このサービスの利用者は一度積み立ての設定を行うだけで、購入するタイミングに悩むことなく自動で暗号資産を購入することができます。
「bitFlyer かんたん積立」では、最低1円から1円単位で積立金額を設定することができ、積立頻度は「毎日1回、毎週1回、毎月1回、毎月2回(1日と15日)」の4種類から選択することが可能となっているため、投資経験の少ない方でも利用しやすいサービスとなっています。
このサービスはスマホアプリ「bitFlyer ウォレット(iOS・Android版)」から利用することができ、記事執筆時点ではビットフライヤーが販売所で取り扱っている暗号資産に対応しています。
「かんたん積立」の詳細はこちら
ステーキングリワードサービス
「ステーキングリワードサービス」は、ステーキング可能な暗号資産を保有しているユーザーに対して、同社がステーキングサービスに参加して得た報酬の一部を分配するサービスです。同サービスは2023年6月時点で「リスク(Lisk/LSK)」をサポートしています。
ステーキングとは「プルーフ・オブ・ステーク(Proof of Stake/PoS)」と呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを採用している仮想通貨で利用可能な仕組みの1つであり、対象となる暗号資産を一定枚数以上保有している人々は、取引承認を行う代表者に投票して暗号資産を一定期間保有し続けることによって、ネットワーク運営に貢献した報酬として新規発行される仮想通貨の一部を受け取ることができるようになっています。
ビットフライヤーの「ステーキングリワードサービス」は、同社が受け取った報酬の一部を対象者のLisk保有量に応じて分配する仕組みが採用されているため、Lisk保有者は複雑な手続きなどを行うことなく報酬を得ることができるようになっています。
Liskステーキングリワードの付与対象となるユーザーは以下3つの条件を満たしたユーザーとなっています。
- 対象期間にbitFlyerアカウントで1日あたり平均10LSK以上保有している方
- 付与時点で本人確認が完了している方
- 付与時点で以下のいずれにも該当しない方
- アカウントを解約済みの方
- 証拠金口座にマイナス残高がある方
- アカウントが凍結されている方
- アカウントの機能が同社判断により制限されており当該アカウントを通常通りご利用できない方
ビットコインが貯まる「bitFlyer クレカ」
「bitFlyer クレカ」は、普段の買い物や公共料金の支払いなどでカード決済を行うことによってビットコインを少しずつ貯めることができるクレジットカードです。このカードは「株式会社アプラス」との協力で発行されており、クレジットカードのブランドは世界210を超える国や地域の加盟店ネットワークで利用できる「Mastercard(マスターカード)」となっています。
カード表面はナンバーレスで洗練されたシンプルなデザインとなっており、「会員氏名・クレジットカード番号・有効期限・セキュリティコード」を裏面に集約した個人情報保護にも配慮したデザインとなっています。また「Apple Pay」や「QUICPay」などといった非接触決済サービスにも対応しているため、カードを出さずにスマートフォンで決済を行うことも可能となっています。
カードには「スタンダードカード」と「プラチナカード」の2種類があり、種類に応じてポイント還元率・年会費・付帯サービスなどが以下のように異なります。
種類 | スタンダードカード | プラチナカード |
ポイント還元率 | 0.5% | 1.0% |
初年度年会費 | 無料 | 無料 |
2年目以降の年会費 | 無料 | 16,500円(*1) |
付帯サービス | カード盗難紛失補償 | カード盗難紛失補償 旅行傷害保険 ショッピングガーディアン保険 空港ラウンジサービス Mastercard® Taste of Premium®(*2) |
(*1)カードショッピング年間150万円以上 (税込)の利用で次年度年会費無料
(*2)高級レストラン・出張・旅行に利用できるサービスなどの優待
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各種手数料
ビットコイン売買手数料
ビットコイン簡単取引所 | 約定数量×0.01〜0.15%(単位:BTC) |
Lightning現物(BTC/JPY) | 約定数量×0.01〜0.15%(単位:BTC) |
ビットコイン販売所 | 無料(*3) |
アルトコイン売買手数料
Lightning現物(XRP/JPY) | 約定数量×0.01〜0.15%(単位:XRP) |
Lightning現物(ETH/JPY) | 約定数量×0.01〜0.15%(単位:ETH) |
Lightning現物(XLM/JPY) | 約定数量×0.01〜0.15%(単位:XLM) |
Lightning現物(MONA/JPY) | 約定数量×0.01〜0.15%(単位:MONA) |
Lightning現物(ETH/BTC) | 約定数量×0.01〜0.20%(単位:ETH) |
Lightning現物(BCH/BTC) | 約定数量×0.01〜0.20%(単位:BCH) |
各種販売所の売買手数料 | 無料(*3) |
取引所の手数料
取引所の手数料は間近30日の取引量に基づいて変化します。なお、取引量の集計対象は「ビットコイン販売所・ビットコイン簡単取引所・Lightning現物・Lightning Futures(先物)」です。
間近30日の取引量 | 簡単取引所/Lightning現物(BTC/JPY、ETH/JPY) |
10万円未満 | 0.15% |
10万円〜20万円未満 | 0.14% |
20万円〜50万円未満 | 0.13% |
50万円〜100万円未満 | 0.12% |
100万円〜200万円未満 | 0.11% |
200万円〜500万円未満 | 0.10% |
500万円〜1,000万円未満 | 0.09% |
1,000万円〜2,000万円未満 | 0.07% |
2,000万円〜5,000万円未満 | 0.05% |
5,000万円〜1億円未満 | 0.03% |
1億円〜5億円未満 | 0.02% |
5億円以上 | 0.01% |
ビットフライヤーのメリット
信頼性の高い日本最大級の仮想通貨取引所
bitFlyer(ビットフライヤー)は「SMBCベンチャーキャピタル・みずほキャピタル・三菱UFJキャピタル・三井住友海上キャピタル・第一生命・リクルート」などといった、国内の様々な大手企業を株主に持つ"信頼できる仮想通貨取引所"として知られています。
過去には「取引量・ユーザー登録者数・資本金」などで"国内No.1"を獲得したことも報告されており、2019年12月には「仮想通貨サービス利用率・仮想通貨アプリ利用率」で"国内No.1"を獲得したことも報告されています。
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初心者から上級者まで幅広く利用できる
bitFlyer(ビットフライヤー)は多彩な機能・サービスを提供しているため、仮想通貨投資初心者から上級者まで幅広い層の人々が利用できる仮想通貨取引所となっています。
取引ツールだけでなく取り扱う仮想通貨も充実しており、「ビットコインをつかう・もらう」などといったその他のサービスも充実しているため、多くの人々の要望に対応することができる仮想通貨取引所であると言えるでしょう。
セキュリティ面でも安心
bitFlyer(ビットフライヤー)はセキュリティ面でも高い評価を受けており、2019年10月には不正ログイン検知サービスである「FraudAlert」を導入したことも発表されています。「FraudAlert」は、不正利用を端末レベル・口座レベル・IPアドレスレベルで検知することができるサービスであり、すでに10社を超える金融機関・証券会社・仮想通貨交換業者・通信キャリアで導入されていると報告されています。
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魅力的なキャンペーンが豊富
bitFlyer(ビットフライヤー)は定期的に魅力的なキャンペーンを開催しています。過去の例では「仮想通貨がもらえる・当たるキャンペーン」が定期的に開催されており、その他にも「ゲームとのコラボ・ふるさと納税でBTCがもらえる・お年玉が当たる」などといった時期に応じたキャンペーンも開催されています。
ビットフライヤーのデメリット
アルトコインの多くは販売所でしか取引できない
bitFlyer(ビットフライヤー)は取り扱う仮想通貨の種類が増えてきていますが、現時点ではその大半が「アルトコイン販売所」でしか取引できないのが現状です。販売所では実質的には"手数料"にあたる「スプレッド(買値と売値の差)」が発生しているため、一般的な取引所サービスでアルトコインを売買するのに比べると、やや不利な価格で取引することになってしまいます。
アルトコインの売買に関しては、長期的に保有するつもりであれば「bitFlyerのアルトコイン販売所」で取引してもさほど影響はないと考えられますが、短期的にアルトコイン取引を行う場合には「アルトコインの取引所サービス」を提供している企業を選択した方が良いと考えられます。