「A New Way Forward」政策の概要
米民主党の大統領候補カマラ・ハリス氏が、2024年の米国大統領選挙に向けた詳細な政策を発表しました。
ハリス・ウォルツ選挙キャンペーンのウェブサイトで2024年9月9日に公開された政策には、経済イノベーションを重視する計画が含まれていますが、仮想通貨(暗号資産)やブロックチェーン技術に関する明確な言及はありませんでした。
ハリス氏とティム・ウォルツ副大統領候補が掲げる「A New Way Forward」と題された政策要項には、以下のような重点項目が含まれています。
- 中産階級に利益をもたらす
- 米国経済への投資とイノベーションの促進する「より公平な」税制の創設
- 人工知能や半導体など革新的産業における米国のリーダーシップ維持
この政策発表は、8月16日にハリス陣営が発表したインフレ抑制プランに続く最新の政策提案となります。
仮想通貨政策の不在と業界の反応
ハリス氏の政策には仮想通貨やブロックチェーン技術に関する具体的な言及がありませんでしたが、これに対し、業界専門家からは以下のような複数の見方が示されています。
- 一部の専門家は、ハリス氏がバイデン政権と同様に仮想通貨に対して否定的なアプローチを取る可能性を指摘
- 多くの民主党議員や仮想通貨支持派の候補者は、党が「デジタル資産に否定的」という認識を払拭する機会だと主張
一方、ハリス氏の上級顧問ブライアン・ネルソン氏は、候補が業界の成長を支援する政策を「支持する」と述べています。また、仮想通貨業界出身の一部バイデン政権関係者が、ハリス氏のキャンペーンや支持する政治行動委員会に移籍している点も注目されています。
今後の展望と選挙戦の行方
11月5日の選挙日まで残り56日となる中、世論調査ではハリス氏と共和党候補ドナルド・トランプ氏が全国的に接戦を繰り広げています。両候補は日本時間2024年9月11日にABCニュースで初の対面討論も行います。
トランプ陣営のウェブサイトには「仮想通貨を用いたイノベーションの推進」が明記されており、この点でハリス陣営との差別化が図られています。
今後、ハリス氏が仮想通貨政策についてより具体的な立場を表明するかどうかが注目されます。業界関係者や投資家は、両候補の政策の違いが米国のデジタル資産規制や業界の発展にどのような影響を与えるか、慎重に見守っています。
選挙戦終盤に差し掛かる中、仮想通貨政策の有無が票の行方を左右する可能性も出てきました。両候補の姿勢の違いが、今後の米国デジタル資産市場にどのような影響を与えるか、業界全体が注目しています。
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Souce:ハリス・ウォルツ選挙キャンペーンサイト
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Freepikのライセンス許諾画像を用いて作成