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米国政府の仮想通貨ウォレットでハッキング被害?2,000万ドル相当の不正流出報告【続報あり】

米政府ウォレットからの仮想通貨流出報告

米政府が管理していた仮想通貨ウォレットから合計2,000万ドル(約30億円)相当の仮想通貨が流出したことが「Arkham」の報告で明らかになりました。

仮想通貨の流出が確認されたのは米政府が管理する「0xc9E6E51C7dA9FF1198fdC5b3369EfeDA9b19C34c」というアドレスで、USDC・USDT・aUSDC・ETHなどの仮想通貨が攻撃者のものと見られる「0x3486eE700CcaF3E2F9C5eC9730a2e916a4740A9f」に移動されたと報告されています。

なお、攻撃を受けた米政府のアドレスは、暗号資産取引所Bitfinex(ビットフィネックス)のハッキング事件で押収された資金を含むアドレスであるとも報告されています。

Arkhamの報告によると、攻撃者はすでに盗んだ仮想通貨をイーサリアム(ETH)に交換し始めているとのことで、資金洗浄を行っているような動きも見られると伝えられています。

更新情報:米政府関連のアドレスが約2,000万ドル相当の被害を受けた模様

米政府に関連するアドレス(0xc9E6E51C7dA9FF1198fdC5b3369EfeDA9b19C34c)から、攻撃者のアドレス(0x3486eE700CcaF3E2F9C5eC9730a2e916a4740A9f)に、不審な動きで合計2,000万ドル相当のUSDC、USDT、aUSDC、ETHが移動されました。

「0xc9E…」のアドレスには、Bitfinexのハッカーに関連する資金として米政府に差し押さえられた9つの異なるアドレスから送金された資金も含まれており、その中には裁判所の文書でBitfinex差し押さえに関するものとして記載されたアドレス「0xE2F699AB099e97Db1CF0b13993c31C7ee42FB2ac」も含まれています。

資金は「0x348…」のアドレスに移動され、攻撃者はすでにETHに換金し始めています。攻撃者はマネーロンダリングサービスに関連する疑わしいアドレスを通じて既に資金洗浄を開始していると考えられます。

別の報告では「米政府のウォレットから仮想通貨を盗み出したハッカーは、盗んだ仮想通貨をBINANCE、N exchange、Switchainなどに送金している」とも伝えられています。

米政府は仮想通貨関連の事件で押収した仮想通貨を複数のウォレットで保管していますが、今回のような不正流出事件は初の事例でもあるため、米政府の今後の対応などには注目が集まっています。

続報:ハッカーが盗んだ資金の88%を返還

(2024年10月26日追記)
Arkhamは2024年10月25日に、米政府のウォレットから盗まれた約2,000万ドル相当の仮想通貨の中の1,930万ドル相当が米政府のウォレットアドレスに返還されたことを報告しました。

変換された仮想通貨にはETH・USDC・aUSDCなどが含まれており、ハッカーが取引所に送金した約70万ドル相当の仮想通貨は含まれていないと報告されています。

ハッカーが今回の攻撃を行った理由や、資産を返還した理由などは明らかにされていないものの、今回の返還によって攻撃から24時間以内に被害総額の88%が回収されたと伝えられています。

更新情報:1,900万ドル相当の米政府資金が返還されました

昨日のハッキング報告の後、米政府のアドレスに1,930万ドル相当の資金が返還されました。アドレスが侵害されてから24時間も経たないうちに、被害総額の88%が回収されたことになります。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=151.63円)

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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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