シバイヌ(SHIB)主任開発者、米次期大統領に「S.H.I.B.イニシアチブ」を提案

by BITTIMES

米国をブロックチェーン業界のシリコンバレーに

シバイヌ(Shiba Inu/SHIB)のリード開発者であるShytoshi Kusama氏は2024年11月5日に、米国の都市にイノベーションとブロックチェーンのための戦略的ハブを設立することを目指す「S.H.I.B.」イニシアチブを米国の次期大統領や関係者向けに提案しました。

今回の提案は、米国をブロックチェーン業界の中心地とするための様々な取り組みを提案するものであり、X投稿では「ブロックチェーン業界のためのシリコンバレー」を目指す方針が語られています。

Shytoshi Kusama氏は公式ブログ内で具体的な計画やロードマップについて説明していて、一連の取り組みを支持する米大統領候補者や関係者にコメントを呼びかけています。

私はブロックチェーンのための戦略的イノベーションハブ(S.H.I.B.)を提案します。

「ブロックチェーン業界ためのシリコンバレー」を目指すこの取り組みを支持していただける大統領候補や関係者からのご返答をお待ちしています👀👇

S.H.I.B.イニシアチブの内容

Shytoshi Kusama氏が公開したブログ記事では、米国をブロックチェーン技術と持続可能な開発の中心地に変えるための具体的な戦略について説明が行われています。

その内容は「ブロックチェーン技術の可能性、実際の取り組み内容、推定コスト、予想される成果、経済的影響、国家優先事項との整合性、リスク対策、実装タイムライン」など多岐にわたるもので、詳細な計画であることがわかります。

計画内容には「インフラ整備、税制優遇措置、助成金制度の導入、官民パートナーシップ、人材育成、規制整備、持続可能な環境の整備、マーケティング、グローバル戦略」などが含まれているため、これらの提案が採用された場合には米国でWeb3関連の推進環境が整うと期待されます。

なお、具体的な計画の中では「最初の3年間で目標を達成するための準備を進めて、5年以内にはブロックチェーンソリューションを都市サービスに統合、10年以内には米国の都市を主要なブロックチェーンハブとして確立させる計画」が示されています。

計画の中には、SHIB関連のイーサリアムL2である「Shibarium」を活用することも提案されているため、これが実現すればShibariumの技術活用が大幅に増加し、トランザクション増加=SHIBのバーン拡大にもつながる可能性があると期待されます。

Shytoshi Kusama氏が今回公開したブログ記事の内容は以下の通りです。

S.H.I.B.イニシアチブ提案の概要

今回の提案は、米国の都市に戦略的イノベーションとブロックチェーンのハブ(S.H.I.B.)を設立し、同都市と米国全体をブロックチェーン技術と持続可能な開発の世界的な中心地に変える戦略的計画を示すもの。

このS.H.I.B.構想を通じて「経済成長の促進、高品質な雇用の創出、国家安全保障の強化、米国の先進技術分野におけるリーダーシップの強化」を図り、持続可能な開発目標に沿った環境保全の実践を取り入れることで、持続可能な経済発展にも貢献する。

ブロックチェーン技術の重要性

ブロックチェーンは、金融・医療・サプライチェーン・エネルギー・政府サービスなどを革命的に変革する可能性を秘めたパラダイムシフトを象徴する技術であり、現在私たちが目にしているものはブロックチェーン技術の可能性のほんの一部に過ぎない。

ブロックチェーンイノベーションのための専用ハブを構築することで、米国はこの技術の可能性を最大限に活用し、経済的繁栄、技術的進展、国家安全保障の強化を実現することができる。

  • 経済競争力
    世界的な競争相手がブロックチェーンとデジタル通貨に多大な投資を行っている現代社会では、米国が技術的優位性を維持することが不可欠となる。
  • 国家安全保障
    完全準同型暗号(FHE)などのブロックチェーン関連技術によって、サイバーセキュリティ、通信保護、重要インフラの防護が可能になる。
  • 技術的リーダーシップ
    ブロックチェーンにおけるイノベーションを促進することで、次世代インターネット技術とデジタルインフラの開発を支援できる。
  • 持続可能な発展
    持続可能な実践を統合することで、環境に配慮した技術的進歩におけるリーダーとして米国の地位を確立できる。

具体的な計画内容

物理&デジタルインフラの開発(推定コスト:7億~12億ドル)

  • 施設建設
    研究所、インキュベーター、アクセラレーター、共同ワークスペース、コラボレーションを促進するオフィス施設を新設または支援する。
  • 持続可能な設計
    エネルギー効率の高いシステム、再生可能エネルギー(太陽光、風力)、スマートグリッド技術などのグリーンビルディング実践を取り入れる。
  • 交通インフラの強化
    電気自動車のインフラや自動シャトルサービスの導入など、公共交通機関の接続を改善する。
  • 超高速接続
    超高速ブロードバンドネットワーク(5G以上)、衛星ワイヤレス、その他の新しいテクノロジーを展開して、データ集約型のブロックチェーンアプリケーションをサポートする。
  • データセンター
    堅牢なサイバーセキュリティ対策を備えた、安全で分散化されたエネルギー効率の高いデータセンターを設立する。
  • ブロックチェーンノードとネットワーク
    Shibariumやその他パートナーシステムの技術を都市全体のブロックチェーンネットワークとして導入して、アプリケーションのテストと展開を実施。これによりコスト削減と迅速な実装を実現する。

経済的インセンティブ(推定コスト:3億~6億ドル)

  • 税制優遇
    法人税率の引き下げ、R&D税控除、技術機器に対する消費税免除などの競争力のある税制優遇措置を提供する。
  • 助成金と資金調達プログラム
    ブロックチェーン技術を開発するスタートアップ、中小企業、研究機関に資金を割り当てる。
  • 投資マッチング
    ベンチャーキャピタル投資に対してマッチングファンドを提供し、民間セクターの資金を誘致する。
  • 官民パートナーシップ
    政府のリソースと民間部門の専門知識を活用するコラボレーションを奨励する。

人材育成(推定コスト:1億~2億ドル)

  • 教育機関との提携
    地元&オンラインの大学や教育機関と協力し、ブロックチェーン技術の専門学位プログラムや証明書コース、各種講座を提供。
  • STEM教育の強化
    K-12のSTEMプログラムに投資し、将来の人材パイプラインを構築。
  • 国際的な人材誘致
    熟練した国際的な専門家や学生のためのビザ手続きを合理化。
  • 労働者の再トレーニング
    ブロックチェーンとテクノロジーのキャリアのために、衰退している業界の労働者を再トレーニングするプログラムを開発する。

規制枠組み

  • 政策開発
    消費者保護とセキュリティを確保しつつ、イノベーションを促進する明確で支援的な規制を確立する。
  • 規制サンドボックス
    企業が規制監督の下で新しい技術をテストできる管理された環境を構築する。
  • 省庁間協力
    連邦、州、地方の各機関で規制を調整して調和させ、余分なものを排除する。
  • 国際基準への参加
    グローバルなブロックチェーン標準とプロトコルに影響を与えるために国際フォーラムに参加する。

持続可能な開発のための取り組み(推定コスト:1億5,000万~2億5,000万ドル)

  • 再生可能エネルギーの統合
    ハブを再生可能エネルギーで稼働させ、炭素排出量を最小限に抑える。
  • エネルギー効率の高い技術
    エネルギー効率の高いブロックチェーンプロトコルおよびハードウェアの使用を促進。
  • 環境モニタリング
    リアルタイムで環境への影響を監視・管理するシステムを導入。
  • 循環経済モデル
    持続可能なサプライチェーン実践を採用するよう企業に奨励。

マーケティングとグローバル普及(推定コスト:5,000万~1億ドル)

  • ブランディングとアウトリーチ
    S.H.I.B.ハブをブロックチェーンイノベーションの世界的な中心地として宣伝。
  • 国際イベント
    注目度の高い会議、サミット、ハッカソンを開催し、世界的な注目を集める。
  • 貿易ミッション
    ハブを促進して外国投資を誘致するために、主要国への代表団を組織する。
  • デジタルプレゼンス
    機会、リソース、成功事例を紹介する包括的なオンラインプラットフォームを開発。

※予算内訳(見積もり)

カテゴリー推定コスト
インフラ開発7億ドル~12億ドル
経済的インセンティブ3億ドル~6億ドル
人材育成1億ドル~2億ドル
持続可能な取り組み1億5,000万ドル~2億5,000万ドル
マーケティングとアウトリーチ5,000万ドル~1億ドル
総推定コスト13億ドル~23億5,000万ドル

予測される成果

・短期(1~2年)

  • 雇用創出
    建設・計画・初期運用業務で約5,000件の雇用創出。
  • 経済活動
    建設と予備投資を通じて、推定5億ドルを地域経済に注入。
  • スタートアップの誘致
    ハブへの100社以上のブロックチェーンスタートアップの移転と設立。
  • 教育イニシアチブ
    提携大学におけるブロックチェーンコースとプログラムの開始。

・中期(3~5年)

  • 雇用増加
    技術、研究、サポートサービスにおける20,000件以上の高スキル雇用へ拡大。
  • 経済効果
    地域および国内経済へ年間20億ドルの貢献。
  • イノベーション成果
    特許、プロトタイプ、商用ブロックチェーンアプリケーションの生成。
  • 学術的評価
    ブロックチェーン研究・教育の主要センターとして地域機関を認知させる。
  • インフラの成熟
    主要な施設と技術インフラの完成。

・長期的(5年以上)

  • グローバルリーダーシップ
    S.H.I.B.をブロックチェーンイノベーションの世界的ハブとして確立。
  • 持続可能な経済成長
    経済に年間50億ドル以上貢献する自立型エコシステム展開。
  • 国家安全保障の強化
    セキュリティと効率性を向上させるために、連邦機関にブロックチェーンソリューションを導入。
  • 技術的進歩
    ブロックチェーン技術のグローバル標準と実践に影響を与える先駆的な開発。
  • 生活の質の向上
    公共サービスの強化、平均所得の増加、教育成果の向上。

経済的影響

  • 投資収益率
    雇用創出、税収、経済活動を考慮すると、10年間で1ドルの投資につき10ドルの収益が見込まれる。
  • 税収の増加
    最初の5年間で、連邦、州、地方の税収が年間5億ドル増加すると推定される。
  • 貿易収支の改善
    ブロックチェーンサービスとテクノロジーの輸出が増加し、国家貿易収支が向上する。
  • 民間セ​​クターの資金誘致
    10年間で50億ドルの民間投資を誘致できると見込まれる。

国家優先事項との整合性

  • 経済成長と雇用創出
    質の高い雇用を創出し、経済を活性化するという政府の公約を支援。
  • 技術的リーダーシップ
    重要な新興技術分野で米国のリーダーシップを強化。
  • 国家安全保障
    サイバーセキュリティやインフラ保護機能を強化。
  • 教育と労働力開発
    STEM教育を進展させ、将来の課題に対応できる労働力を育成。
  • 環境の持続可能性
    持続可能な慣行を通じて気候変動の緩和活動に貢献。
  • 社会的公平性
    多様なコミュニティに機会を提供することで、包括的な成長を促進。

リスク対策

  • 規制監督
    詐欺、マネーロンダリング、違法行為を防止するための包括的な監視メカニズムを導入。
  • サイバーセキュリティ対策
    サイバー脅威から保護するための高度なセキュリティプロトコルに投資。
  • 環境保護
    持続可能性の目標を達成するために、環境への影響を厳格に監視。
  • 経済の多様化
    技術の不安定性に関連するリスクを軽減するために、多様な産業の組み合わせを奨励。
  • 緊急時対応計画
    技術的な混乱や市場変化に対処するための計画を策定。

実装タイムライン

【1年目】

  • 計画を確定して資金のコミットメントを確保
  • ガバナンス構造とパートナーシップを確立
  • インフラ開発と規制フレームワークの設計を開始

【2~3年目】

  • 主要なインフラプロジェクトを完了
  • 教育および人材開発プログラムを開始
  • スタートアップ企業と企業の最初のコホートを誘致
  • 初の国際ブロックチェーンカンファレンスを開催

【4~5年目】

  • ビジネスおよび研究活動を拡大
  • イノベーションの成果において重要なマイルストーンを達成
  • 世界的なアウトリーチとパートナーシップを強化
  • ブロックチェーンソリューションを都市サービスに統合

【6~10年目】

  • 主要なブロックチェーンハブとして世界的に認知される
  • 経済的および社会的メリットを完全に実現
  • 成長を維持するための戦略を継続的に評価および改良

まとめ

イノベーションとブロックチェーンの戦略的ハブへの投資は、米国にとって変革の機会となる。これは、経済成長、技術進歩、国家安全保障、持続可能な開発という国家の優先事項と一致している。断固たる行動をとることで、今後数十年にわたって世界経済を形作る技術における国家のリーダーシップを確保することができる。

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Souce:Shytoshi Kusama氏ブログ記事
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Freepikのライセンス許諾により使用

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