トム・リー氏「イーサリアムは年末までに15,000ドルも」
米投資調査会社Fundstrat(ファンドストラット)の共同創業者トム・リー氏は2025年7月20日、仮想通貨イーサリアム(ETH)の価格が年末までに15,000ドル(約2,200万円)に達する可能性があるとの見解を示しました。
リー氏はこの予測の根拠として、ステーブルコイン市場の成長がイーサリアムの需要拡大につながっている点を挙げています。
同氏によれば、法定通貨と連動したデジタル資産であるステーブルコインの普及が仮想通貨業界における大きな転換点となり、ウォール街などの伝統的な金融機関からイーサリアムへの需要が高まっているといいます。
また、リー氏はイーサリアムが依然「過小評価されている状態にある」とも述べており、安定した価値の交換手段として普及するステーブルコインの存在がイーサリアムの価値を今後大きく押し上げるとの見方を示しました。
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「イーサリアムは過小評価されている」トム・リー氏分析
ステーブルコイン普及とETHの実需拡大
リー氏は米CoinDeskのインタビューで「ステーブルコインは仮想通貨にとって“ChatGPTモーメント”を生み出した」と表現しました。ChatGPTがAI分野で急速に普及したように、ステーブルコインも仮想通貨の歴史的転換点となり得るとの見解を示しています。
同氏は、ステーブルコインが提供する利便性の高い決済手段が銀行や企業、一般消費者に広く受け入れられ、仮想通貨の採用拡大を加速させていると指摘しました。
現在、流通している全ステーブルコインのうち50%以上(約1,225億ドル相当)はイーサリアム上で発行されており、同ネットワークが基盤インフラとしての地位を確立しています。
JPモルガンのドル連動型コインや、ロビンフッドの資産トークン化プロジェクトもイーサリアム上で構築されており、同ネットワークの実需における影響力が一層高まっています。
リー氏は「ウォール街は米国内での規制に準拠した大規模なブロックチェーンを求めており、その条件を満たすイーサリアムの存在感が一段と増している」と強調しました。
こうした背景を踏まえ、ファンドストラットの分析チームは近い将来のイーサリアム価格目標を4,000ドル(約59万円)に設定しました。また、公正価値については、年末までに10,000〜15,000ドルに達する可能性があると分析しています。
イーサリアムの将来性とトークン化の波
リー氏は「イーサリアムはブロックチェーン資産として極めて過小評価されている」と述べ、ステーブルコインの拡大や金融資産のトークン化が、今後のイーサリアム価格を押し上げる要因になるとの見解を示しました。
同氏は、今後数年でイーサリアムの価値が10倍以上に拡大する可能性に言及しました。その根拠として、企業や金融機関によってインフラとしての信頼性が高く評価されている点を挙げています。
リー氏が会長を務めるビットマイン・イマージョンは、企業財務戦略の一環としてイーサリアムの大量保有を進めています。報道によると、同社はすでに約2億5,000万ドルを投じ、16万3,000ETH超を取得したと伝えられています。
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イーサリアム価格が8か月ぶり高値圏へ
イーサリアムのドミナンスが10%台に回復
イーサリアムの市場では好調な兆候が表れており、7月21日には一時的に3,800ドル(約56万円)の節目を上回り、約8か月ぶりの高値水準に達しました。
これによりイーサリアムの市場シェア(ドミナンス)は10%台へと回復しました。市場関係者の間では、これをきっかけに強気相場へと転換する可能性が注目されています。
著名アナリストのRekt Capital氏は「ドミナンスが10%を明確に上回れば、歴史的な強気相場に突入する可能性がある」と指摘しています。
イーサリアムETPに過去最大の資金流入
イーサリアムの上場投資商品(ETP)には、直近1週間で過去最多となる21億2,000万ドルの資金が流入しました。この規模は、これまでの最高記録のおよそ2倍に相当します。
この急増により、2025年の累計流入額は62億ドルとなり、すでに2024年の年間総額を上回っています。イーサリアムは一時3,800ドルを超え、1月以来の高値を記録しました。
価格の回復を背景に機関投資家の関心が高まり、ETP市場の成長を後押ししました。
イーサリアムを取り巻く市場環境は急速に進化しており、ステーブルコインやトークン化の波がETHの価値を次の成長ステージへと押し上げつつあります。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.46 円)
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Source:YouTube
サムネイル:AIによる生成画像



























