米マーキュリティ・フィンテック、2億ドル規模のソラナ財務戦略を本格始動|Solana Ventures支援

米マーキュリティ・フィンテック、2億ドル規模のソラナ財務戦略を本格始動|Solana Ventures支援(US-based Mercurity Fintech launches $200 million Solana treasury initiative with support from Solana Ventures)
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米フィンテック企業、最大2億ドルのソラナ財務戦略を発表

米フィンテック企業Mercurity Fintech(マーキュリティ・フィンテック)は2025年7月22日、ベンチャーキャピタルのSolana Venturesから2億ドル(約293億円)の出資を受け、ソラナ(SOL)を活用した財務戦略を開始することを発表しました。

同社の公式発表によると、ソラナ基盤の仮想通貨財務戦略に着手し、長期的にソラナのエコシステムへ関与する機関投資家としての地位を確立する方針です。

今回の資金提供は株式信用枠という形式で実施され、マーキュリティ社は必要に応じて最大2億ドルを調達し、ソラナ関連の資産運用に充当できる仕組みとなっています。

この戦略を通じて、同社はソラナのエコシステム強化に貢献し、長期的な資産価値の向上を図る姿勢を打ち出しています。

マーキュリティ・フィンテックが描くソラナ財務戦略

ソラナ・ビットコイン活用で企業価値向上を図る

マーキュリティ社はここ数ヶ月で相次いで複数の仮想通貨戦略を強化しており、今回のソラナ財務戦略もその流れに沿うものと見られています。

同社は7月14日に5億ドル規模(約730億円)の「DeFiバスケット型財務戦略」を立ち上げ、ソラナの取得およびノード運用を通じて、ステーキング報酬を得る仕組みの構築に取り組んでいます。

さらに8億ドル(約1,170億円)規模の資金調達計画を通じて、ビットコイン(BTC)準備金を設立する構想も示されました。同社はBTCを、将来の金融インフラの中核に据える方針です。

これらの施策により企業価値と財務体質の強化を進めるなか、同社株は米国のRussell 3000およびRussell 2000指数への組み入れが視野に入っており、格上げの可能性にも注目が集まっています。

RWAトークン化推進でSBIと戦略提携

マーキュリティ社は仮想通貨エコシステムにおける存在感の強化にも取り組んでおり、6月5日には日本のSBIデジタルマーケッツ社と戦略提携を締結しました。

両社はRWA(現実資産)のトークン化とグローバル展開を推進し、法令遵守型の投資ソリューションを機関投資家に向けて提供する方針を掲げています。

広がりを見せる仮想通貨財務戦略

マーキュリティ社の取り組みは、ビットコイン主体の戦略からアルトコインを含む分散型仮想通貨戦略への移行トレンドとも一致しています。

米Upexi社は4月に約1億ドルを調達し、ソラナを自社の財務準備金の中核に据える方針を発表しました。この発表を受け、Upexi社の株価は一時632%の急騰を記録し、市場の関心を大きく集めました。

さらに7月には、SNS広告企業Thumzup(サムザップ)社がSOL・ETHXRPDOGELTCUSDC財務資産に追加し、仮想通貨戦略の多様化を進めています。同社は従来、最大90%の流動資産をビットコインで保有していましたが、現在は仮想通貨ポートフォリオの分散に向けて戦略を転換しています。

マーキュリティ社のソラナ重視の戦略は、このような企業財務の革新と分散の動きを象徴する事例とされています。

仮想通貨市場で際立つソラナの強気展開

今回のマーキュリティ社の発表に加え、最近ではソラナの価格上昇やエコシステム拡大に関するポジティブな話題も相次いでいます。

米国初のSOLステーキングETFが取引開始

注目すべき動向として、米国市場におけるソラナETFの展開と、それに伴う機関投資家からの資金流入が挙げられています。

7月2日、米国初となるソラナ関連ETF「REX Osprey Solana + Staking ETF(ティッカー: SSK)」が、シカゴオプション取引所(Cboe)に上場されました。

SSKはステーキング報酬を組み込んだ革新的なETFとして注目を集め、開始から約2週間で1億ドル(約147億円)超の資金流入を記録するなど好調な滑り出しを見せています。

SOLT・SOLZなどETF商品への資金流入

Volatility Shares社が提供するレバレッジ型のソラナETF(SOLT)や通常型のETF(SOLZ)にも、年初来で数千万ドル規模の資金が集まっています。これにより、過去1ヶ月間のソラナETF関連商品への流入総額は7,800万ドルに達しました。

米ブルームバーグのETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏はX(旧Twitter)で「ビットコインやイーサリアムのETFに比べれば規模は小さいが、資金流入が出ていること自体が好材料だ」とコメントしています。

新しく登場したソラナETF「$SSK」は昨日2,000万ドルの資金流入があり、運用資産は4,000万ドルを突破しました。

これにより「$SOLZ」を追い越しましたが、依然として「$SOLT」(その2倍の規模)にはやや届きません。それでも、この3つのソラナETFは過去1か月で合計8,000万ドルの資金を集め、運用資産を倍増させています。

ビットコインやイーサリアムと比べれば規模は小さいものの、資金流入が続いているのはポジティブな兆候です。

ソラナ(SOL)価格が200ドルまで回復

こうした前向きなニュースを受け、ソラナの価格も力強い上昇基調にあります。

2025年1月に約290ドルだったSOL価格は、市場のリスク回避姿勢や一部売り圧力の影響を受けて4月初旬には100ドル付近まで下落しましたが、その後マーケット全体の回復とともに反発に転じ、7月上旬には130ドル台から150ドル付近まで値を戻しました。

7月中旬以降も上昇基調を維持し、記事執筆時点では約200ドル(約29,000円)前後で推移しています。

ソラナは実需や技術革新の進展を背景に、主要アルトコインの中でも特に堅調な推移を見せており、市場関係者から高い関心を寄せられています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=146.43 円)

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Source:Mercurity Fintech公式発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

2016年から仮想通貨に関するニュース記事の執筆を開始し、現在に至るまで様々なWeb3関連の記事を執筆。
これまでにビットコイン、イーサリアム、DeFi、NFTなど、数百本以上の記事を執筆し、国内外の仮想通貨ニュースの動向を追い続けている。

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