米国証券取引委員会(SEC)は、仮想通貨取引所Gemini(ジェミニ)を運営するWinklevoss(ウィンクルボス)兄弟が提出していた、ビットコインETF(上場投資信託)の2度目の提案を拒否したことが明らかになりました。この決定の理由については、セキュリティや市場操作、投資家保護などの面で未だに多くの懸念があることなどが挙げられています。
ウィンクルボス兄弟が申請していたビットコインETFは、2017年3月の時点で既に一度拒否されていました。これを受けた二人は内容に変更を加えた上で2度目の申請を行なっていましたが、その2度目の申請についても拒否されたことがCNBCの報道で明らかになりました。
この決定の理由については、詐欺や投資家保護などの問題が原因として挙げられており、「市場の監視を十分に行うことができるのか」などについても指摘されています。
SECはビットコイン(BTC)やブロックチェーン技術に対する不満はないものの、仮想通貨業界でのセキュリティや市場操作、投資家保護などの面において未だに懸念を抱いており、提出された申請書の内容ではこれらの問題を十分に解決できていないと判断したことなどから、現時点では承認することはできないという決定を下しています。
しかしSECは”時間の経過とともに規制された、ビットコイン関連の市場が今後も成長し発展する可能性がある”とも指摘しているため、将来的にはビットコインETFのような金融商品を承認する可能性もあると考えられます。
ここ最近では、ウィンクルボス兄弟が提出していたビットコインETFの他にも、複数の申請書が提出されています。今回の決定がそれらの結果にどのような影響を与えるかについては定かではないものの、SECは仮想通貨関連のETF商品については、より時間をかけて十分に検討を行なった上で、今後の具体的な決定を下していくことになると考えられます。
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この発表の後にビットコインの価格は大きく下落しており、92万円近くで取引されていたビットコインは、87万円近くまで下落しています。
2018年7月27日午前10時時点のビットコインの価格は、約88万円となっています。