SEC・CFTC、仮想通貨規制を公開討議
SEC(米国証券取引委員会)とCFTC(米商品先物取引委員会)は2026年1月22日、ワシントンD.C.にあるCFTC本部にて合同公開イベントを1月28日に実施すると発表しました。
本イベントは「調和と仮想通貨(暗号資産)時代の米国金融リーダーシップ」と題され、日本時間の28日午前0時から1時にかけて開催される予定です。
SECの声明によれば、規制の不明確さを解消し、両機関の協調体制を強化することが目的であり、トランプ大統領が掲げる「米国を世界の仮想通貨拠点にする」という目標への取り組みの一環とされています。
本イベントは一般公開形式で開催され、SEC公式サイトにてライブストリーミングによる視聴も提供されます。
トランプ政権発足で一変した規制環境
米仮想通貨政策の分岐点と規制機関の協調
SEC・CFTCが目指す仮想通貨のルール整備
現在、米議会では、仮想通貨を「証券」か「商品」かという分類の不明確さを解消することを目的に、包括的な規制明確化法案「CLARITY法案」の審議が進められています。
この法案が成立した場合、仮想通貨の現物市場におけるCFTCの直接的な監督権限が法的に確立される見通しです。
これに先立ち、SECとCFTCは2025年9月、仮想通貨の現物取引を巡るガイドライン整備に関する共同イニシアチブを公表しており、規制の一貫性と制度的連携に向けた動きが加速しています。
共同声明に見る規制当局の統一的アプローチ
今回のイベント開催に際して、SECのポール・アトキンス委員長とCFTCのマイケル・セリグ委員長は共同声明を発表し「分断された官僚制度の中で長年生じてきた法的な曖昧さが、イノベーションの妨げとなってきた」と指摘しています。
その上で「投資家保護と市場健全性の両立を実現するためには、制度全体の調和的アプローチが不可欠である」との見解を示しました。
政権レベルでも、仮想通貨政策を巡る方針転換が本格化しつつあります。
トランプ大統領は仮想通貨産業に対して肯定的な姿勢を取り、CFTCおよびSECによる仮想通貨関連企業への執行措置の見直しや、米ドル連動型ステーブルコインを含む法整備を推進しています。
2025年7月に可決された「GENIUS法」やCLARITY法案などがその一例であり、投資家保護と成長戦略の両立を目指す動きが強まっています。
分類明確化「トークンタクソノミー」
米規制当局の方針転換で見える仮想通貨規制の行方
Gemini訴訟取り下げが意味する政策転換
規制当局間の協調が進む中、SECは直近の重要訴訟において柔軟な対応を見せています。
1月23日、SECはウィンクルボス兄弟が運営する仮想通貨取引所Gemini(ジェミナイ)に対し提起していた仮想通貨レンディング事業「Earn」に関する未登録証券販売訴訟を、資産返還の完了を受け取り下げたと発表しました。
同訴訟は、2023年にSECが提起した仮想通貨関連法執行措置の中でも象徴的な案件とされており、当局の判断変更は、トランプ政権下における仮想通貨政策の現実的な軌道修正を示唆するものと受け止められています。
規制明確化が市場予見性に与えるインパクト
これらの動向は、SECとCFTCによる制度整合の具体的アクションとして位置付けられ、法整備・執行双方の実務にも影響を与え始めています。
明確なルール形成により市場の予見可能性が高まれば、米国が仮想通貨領域におけるグローバル・リーダーシップを取り戻す可能性も現実味を帯びてきます。
今後、1月28日の合同イベントでの議論が、政策提言や法制化の動きにどう結びつくかは、米国仮想通貨市場の方向性を見極める上で重要な指標となりそうです。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.69 円)
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Source:SEC声明
サムネイル:AIによる生成画像




























