この記事の要点
- リップルが機関向け「Ripple Prime」拡大へ2億ドル融資枠を確保
- 機関投資家向けの資本供給強化でデジタル資産市場参入を後押し
リップル・プライム、2億ドル融資枠を確保
米Ripple(リップル)は2026年5月11日、機関投資家向けプライムブローカレッジ事業「Ripple Prime(リップル・プライム)」の拡大に向け、2億ドル(約315億円)の融資枠を確保したと発表しました。
組成元はNeuberger Specialty Finance(ノイバーガー・スペシャルティ・ファイナンス)が運用するファンドで、機関投資家向けのマージンローン(証拠金融資)など金融サービスの原資に充てられます。
仮想通貨XRP(エックスアールピー)の関連事業を展開するリップル社にとって、今回の融資枠は伝統金融とデジタル資産を横断する機関向け取引基盤の拡張を進める動きとなります。
リップル・プライムの収益は2025年の買収以降、前年同期比で約3倍に拡大しており、同社は「機関投資家によるプライムサービス需要の増加が今回の資金調達につながった」と説明しています。
「XRP保有者に特別なことを」
リップル・プライム、収益3倍成長の戦略
機関の資本アクセス支えるリップル・プライムの存在
リップルは2025年にプライムブローカープラットフォームを買収し、伝統金融とデジタル資産を横断するマルチアセット型プライムブローカレッジとして再構築を進めてきました。
同社によると、リップル・プライムの顧客活動は伝統金融とデジタル資産の双方で広がっており、信頼できる相手方を通じた継続的な資本アクセスへの需要が拡大しています。
こうした中核機能を担うプライムブローカレッジは、ヘッジファンドや大手取引会社が証券・デジタル資産を取引する際に必要となる資金調達・カストディ(資産保管)・決済代行などを一括で提供しています。
2億ドルの使途、ノイバーガーが資金供給
プライム事業の再構築を受け、今回の融資枠はリップル・プライムが最大2億ドルを機動的に引き出せる設計となっており、顧客需要の変化に応じた柔軟な資金供給を可能にしています。
今回の融資枠について、リップル・プライムのノエル・キンメル社長は「変動の激しい市場環境に参加する機関投資家にとって、信頼できる資金調達手段とバランスシートの強さは不可欠だ」と述べています。
資金の出し手となるノイバーガー・スペシャルティ・ファイナンスで責任者を務めるピーター・スターリング氏は、リップル・プライムについて「フィンテック水準の技術と機動性に、銀行水準のコンプライアンスと厳格な運用管理体制を組み合わせた革新的なブローカレッジ基盤だ」と評価しています。
ノイバーガー・プライベート・マーケッツは2025年12月末時点で1,550億ドル超の投資家コミットメント(投資家からの資金拠出の約束)を運用しており、世界17拠点に500名超の専門家を擁しています。
今回の取引は、その傘下でアセットベース融資(資産担保型融資)を専門とするスペシャルティ・ファイナンス部門が主導しました。
機関顧客に広がる資金アクセスの選択肢
リップルは、伝統金融とデジタル資産を単一の相手方で扱えるプライム基盤の整備を進めており、機関投資家による継続的な資本アクセス需要への対応を強化しています。
今回の融資枠によって、リップル・プライムを利用する機関顧客は、証拠金融資の利用可能枠拡大に加え、市場変動時の資金アクセス迅速化が期待されています。
こうした環境整備は、機関投資家のデジタル資産市場への参入を支える資金運用面の効率改善につながるとみられています。
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リップル「3軸戦略」で機関事業が拡張へ
リップルは機関プライムブローカレッジと並走して、機関向けカストディ事業も伝統金融側へ広げています。
同社幹部は2026年4月、イタリア最大の銀行グループであるインテーザ・サンパオロや韓国の教保生命保険によるカストディ採用が実運用段階に入ったとの認識を示しました。
オンチェーン領域でも機関決済の整備が進んでおり、リップルら4社は2026年5月、トークン化米国債を用いたXRPレジャー上での銀行間決済を5秒で完結させる実証を実施したと報告されています。
伝統金融とデジタル資産の垣根が縮まるなか、リップルはプライムブローカレッジ・カストディ・XRPLを軸に、機関向け事業の拡張を進めています。
今回確保した融資枠が、リップル・プライムの貸出残高拡大や新規顧客獲得にどう結びつくか、今後の機関向け事業拡大の動向に注目が集まっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.28 円)
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Source:Ripple公式発表
サムネイル:AIによる生成画像




























