この記事の要点
- Crypto.com、UAE中銀からSVFライセンスを取得
- UAE初のVASP、ドバイ政府手数料の仮想通貨払いが可能に
ドバイ政府手数料、仮想通貨での支払いが可能に
米仮想通貨取引所Crypto.com(クリプト・ドットコム)は2026年5月11日、UAE中央銀行(CBUAE)からStored Value Facilities(SVF)ライセンスを取得したと発表しました。
取得したのは同社のUAE法人「Foris DAX Middle East FZE」で、UAE国内でSVFライセンスを取得したVASP(仮想資産サービスプロバイダー)は同社が初となります。
今回の認可により、ドバイ居住者は政府サービスの手数料を仮想通貨で支払えるようになる見通しとなり、Crypto.comはドバイ財務局(Dubai Department of Finance)との提携を通じた政府向け決済基盤の導入準備を進めています。
決済時の資金精算はUAEディルハム、またはCBUAEが承認したディルハム連動型ステーブルコインで行われる予定で、ドバイ政府が推進する「ドバイ・キャッシュレス戦略」の一環として位置付けられています。
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ドバイ政府決済を支えるSVF認可の枠組み
UAE中銀のSVF認可、付与条件と目的
SVFライセンスはCBUAEが電子決済サービス事業者に発行する認可制度で、決済データの安全管理や資金決済の適正運用が確認された事業者にのみ付与され、電子マネーやデジタル決済の安全な運用を目的としています。
Crypto.comはUAE国内でSVFライセンスを取得した初のVASPとなっており、仮想通貨で政府手数料を支払う利用者は、同社プラットフォームを通じて決済する形になると説明しています。
同社はすでにUAEの仮想資産規制当局VARAからもライセンスを取得しており、CBUAEとVARA双方の認可を受けた事業者として、規制当局の監督下で仮想資産サービスを提供する体制を構築しています。
ドバイ財務局との連携、エミレーツ航空にも拡大
SVFライセンスの取得を受けて、Crypto.comはドバイ財務局(Dubai Department of Finance)とのパートナーシップを開始しました。
これによりドバイ居住者は、従来の銀行振込や現金に代えて、保有する仮想通貨で政府手数料を支払えるようになる見通しです。
発表によれば、決済はディルハム換算で処理されるため、行政側は仮想通貨の価格変動リスクを負うことなく手数料を受領できます。
あわせて、CBUAEから必要な承認が得られた場合には、エミレーツ航空とドバイ免税店(Dubai Duty Free)への仮想通貨決済統合も開始される見通しとなっています。
今回の認可について、同社COOのエリック・アンジアーニ氏は「最初のVASPとしてこのライセンスを取得できたことは、UAEにおける規制対応型デジタル資産エコシステムの発展への強いコミットメントを示すものだ」と述べています。
キャッシュレス戦略推進と独占構造の課題
ドバイでは政府・民間の双方でキャッシュレス比率を引き上げる取り組みが進められており、今回の連携はその一環としてSVFの枠組みを通じた仮想通貨決済を提供するものと説明されています。
一方で、現時点では同ライセンスを取得しているVASPはCrypto.comのみとなっており、利用者の選択肢は同社プラットフォームに限定されています。
他のVASPが同ライセンスを取得するまでの間、競争環境が制限される点は今後の課題となっています。
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UAE決済の動き、他VASPと領域拡大に期待
こうした制度整備の流れの中で、ドバイ財務局とCrypto.comは2025年5月、政府サービスの支払いに仮想通貨決済を導入することで覚書(MoU)を締結していました。
今回のSVFライセンス取得により、両者の協力は覚書段階から実際の決済導入フェーズへ移行することになります。
UAEではVARA設立を契機に仮想通貨関連サービスの整備が広がっており、Crypto.comに続く他のVASPの動向や、政府手数料以外の領域への決済拡大に関心が集まっています。
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Source:Crypto.com公式発表
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