この記事の要点
- テキサス州がBTC準備金の諮問委員を発表、運用体制の整備を本格化
- 現物ETF経由の保有から直接保管へ移行方針、保管事業者の選定を開始
テキサス州、BTC準備金を直接保管へ
米テキサス州コンプトローラー代行(州の会計監督官)のケリー・ハンコック氏は2026年5月28日、州が保有するビットコイン(BTC)準備金を運用する「戦略的ビットコイン準備金諮問委員会」の委員を発表しました。
同委員会は、ビットコイン準備金の運用やリスク管理、保管方針などについて助言を行う組織で、2025年に成立した州法「SB21」に基づいて設置されました。
委員発表とあわせてハンコック氏は、準備金の保管と流動性サービスを担う事業者を選定するための提案依頼書(RFP)も公表しており、州はビットコイン準備金の本格運用に向けた体制整備を進めています。
同準備金は現在、BlackRock(ブラックロック)のビットコイン現物ETF「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」を通じて約1,000万ドル(約15億9,300万円)相当を保有していますが、今回のRFPでは選定された事業者に対し、ETFを通じた保有から州名義で管理する直接保管体制への移行を進めることが求められています。
米初の州準備金によるBTC取得
RFPで業者選定、60日で直接保管へ
RFP公表、求められる移行の条件
テキサス州は現在、ビットコイン現物ETFを通じてビットコイン準備金を保有しており、自ら保管する体制の整備に向けて運用方法の見直しを進めています。
こうした暫定的な運用体制のもと、コンプトローラー事務所は今回、保管(カストディ)と売買時の流動性サービスを担う事業者を選定するため、新たに提案依頼書(RFP)を公表しました。
選定された事業者には、契約締結から60日以内にIBITを通じた間接保有を州名義による直接保管へ移行することが求められています。
あわせて、資産の安全管理や流動性の確保だけでなく、議会への定期報告や保有状況を公開するウェブサイトの構築なども担うことになります。
ETF依存の解消と州が負う新たな責任
発表によれば、今回の移行が完了すると、テキサス州はETFの発行体を介さず、州名義で管理するウォレットを通じてビットコインを保有する体制へ移行します。
現在のETF(上場投資信託)保有では資産管理の一部を発行体や関連事業者に委ねていますが、直接保管へ移行すれば、州はビットコインの秘密鍵を含む管理権限を自ら保持することになります。
その一方で、秘密鍵の管理や保管体制の安全性確保、運用コストの負担など、新たな責任も州側が担うことになります。
今後は保管事業者の選定と移行作業を進めながら、準備金の評価方法やリスク管理体制についても委員会で検討が進められる予定です。
「BTC国家準備」法制化法案を提出
全米で広がるBTC準備金、テキサス先行
ビットコインを州の準備金として保有する取り組みは米国各地へ広がっており、複数の州で関連法案の審議や制度設計が進められています。
そのなかでテキサス州は、州法「SB21」の成立後に実際の準備金取得まで進み、全米でも数少ない運用段階に入った州の一つとなっています。
コンプトローラー事務所は、保管事業者からの提案を2026年6月15日まで受け付けており、選定を経た契約締結は同年8月ごろを見込んでいます。
契約締結後はIBITを通じた保有から州名義による直接保管への移行が進められる予定で、テキサス州のビットコイン準備金は本格運用の段階へ移る見通しです。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.32 円)
関連の注目記事はこちら
Source:テキサス州コンプトローラー公式発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用




























