NEAR「動的リシャーディング」6月実装で70シャードへ拡張|週次49%急騰

NEAR「動的リシャーディング」6月実装で70シャードへ拡張|週次49%急騰

この記事の要点

  • Near One、動的リシャーディングを6月実装
  • 70シャード自動拡張と100万TPS達成でNEAR価格急騰

まずはニアプロトコル(NEAR)を詳しく

目次

NEAR、6月に動的シャード分割を導入

レイヤー1ブロックチェーンNEAR Protocol(ニアプロトコル/NEAR)の開発を主導するNear One社は2026年5月20日、動的リシャーディングの導入を公式ブログで発表しました。

今回発表された動的リシャーディングは、ネットワーク需要に応じてシャードを自動追加する仕組みであり、6月に予定されているプロトコルアップグレード2.13で実装される見通しです。

この仕組みにより、これまでバリデーターとの調整を前提としていたシャード追加工程も不要となり、ネットワーク側で自動処理されるようになります。

分割判定は決定論的アルゴリズムによって実施され、その結果はステートウィットネス(状態証明)で検証されるため、バリデーター・開発者・ユーザー側の運用変更を伴わずに、需要急増へ平均1.5エポック(数時間以内)で適応できる仕様になっています。

加えてアップグレード2.13では、ポスト量子耐性署名方式の導入も予定されており、Near One社はAIエージェント時代を見据えた決済インフラ整備も進めています。

100万TPS到達、Visa超え水準に

9シャードから70本へ、容量10倍に拡張

NEARは2020年のメインネットローンチ時、1シャード構成「Simple Nightshade」で稼働を開始し、その後はネットワーク需要の拡大に合わせて段階的にシャード数を増やしてきました。

2024年のNightshade 2.0導入時には6シャードへ拡張され、その後2025年初頭に8シャードへ到達、現在はConfidential Intents向けプライベートシャードを含む9シャード体制で運用されています。

一方で、従来のシャード追加にはバリデーターとの数週間規模の調整工程が必要だったため、Nightshadeアーキテクチャが理論上想定する70〜100シャード構成への到達には、長期的な時間を要するとみられていました。

今回の動的リシャーディング導入後は、性能を維持したまま少なくとも70シャードまで自律的に拡張可能になるとしており、Near Oneは現行ネットワーク容量比で約10倍規模の処理能力を確保できると説明しています。

30シャード超の壁、100万TPSで突破

Near Oneは2025年、「100万TPS(毎秒トランザクション数)研究イニシアチブ」を実験環境で始動し、シャード増加時に発生するスケーラビリティ限界の検証を進めていました。

検証過程では、約30シャードを超えた段階でオーバーヘッドが追加容量を相殺する非線形スケーリング問題が確認されたため、Near Oneは数か月にわたる最適化作業を継続しています。

最終的に公開検証可能なベンチマーク環境で100万TPSを達成し、決済処理大手Visa(ビザ)のネットワーク処理能力を上回る水準に到達したとしています。

NEP-616承認、状態の分散保持構造へ

処理性能の最適化と並行して、2025年後半に承認されたNEP-616では、シャード間でスマートコントラクトの状態を保持できる「シャーディング型スマートコントラクト」が導入されました。

これによって、単一シャードへ依存していた従来のアプリケーション設計上の制約が解消され、ユーザー基盤やアプリケーション単位で状態を分散配置できる構造へ移行しています。

Near Oneによると、今回の動的リシャーディングはシャーディング型スマートコントラクトと100万TPS最適化研究を基盤として設計されており、両技術の整備がアップグレード2.13実装を支える前提になったとしています。

AIエージェント決済を見据えた設計

NEAR共同創業者のイリア・ポロスキン氏は、将来的にAIエージェントが商取引の大部分を担うようになり、その数は数十億規模へ拡大するとの見通しを示しました。

エージェント主体の商取引環境では、大量トランザクション処理と急激な需要変動への即応性が求められるため、Near Oneは「動的リシャーディングをNEAR IntentsおよびAIエージェント経済向け決済インフラとして設計した」と説明しています。

NEAR Intentsではすでにウォレットコントラクトやグローバルデプロイヤー領域でシャーディング型コントラクトが採用されており、今後追加される新規コントラクトについてもNEP-616準拠のみで運用を進める方針が示されています。

NEAR「週次49%」急騰、2.13実装に市場反応

発表と前後する形で、仮想通貨ニアプロトコル(NEAR)の価格は一時過去24時間で約31%、過去7日間で約49%上昇し、記事執筆時点で2.10ドル(約335円)前後で推移しています。

時価総額は約29億6,000万ドル(約4,710億円)規模へ拡大し、24時間取引高も11億5,000万ドル(約1,830億円)を超えており、アップグレード2.13実装を控えた資金流入が続いています。

NEARはMetaMask(メタマスク)など400以上のイーサリアム対応ウォレットとの統合を進めてきたほか、イーサリアム利用者がそのまま接続できるクロスチェーン環境の整備も継続しています。

AI関連トークンセクターへの資金流入が続く中で、今回の動的リシャーディング発表も買い材料として意識され、NEARは主要AI関連銘柄の中でも強い値動きを示しました。

6月予定のアップグレード2.13実装後は、NEAR Intents経由のクロスチェーン取引量やAIエージェント関連決済の実利用拡大が進むかどうかに市場の関心が集まっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.20 円)

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Source:NEAR公式ブログ
サムネイル:AIによる生成画像

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