米国債の動揺がBTCの追い風に、米財務省が異例の「買い戻し倍増」へ

米国債の動揺がBTCの追い風に、米財務省が異例の「買い戻し倍増」へ

この記事の要点

  • 米財務省、長期国債の買い戻し上限を40億ドルに倍増
  • BTCは6月以来の高値に急伸、仮想通貨全面高
目次

米財務省が国債買い戻し倍増へ、BTC急騰

米財務省は2026年8月19日、長期国債市場の流動性を支える買い戻し(バイバック)オペレーションについて、1回あたりの上限額を20億ドル(約3,160億円)から少なくとも40億ドル(約6,320億円)へ引き上げると発表しました。

この発表を受けてビットコイン(BTC)は急伸し、一時6万9,500ドル前後(約1,098万円)まで上昇して、6月上旬以来の高値を記録しました。

背景には長期国債の利回り低下があり、金利を生まないビットコインや金を保有する際の機会費用が相対的に下がったことで、リスク資産に資金が向かいやすくなったとみられています。

ビットコインの上昇とともに仮想通貨(暗号資産)市場にも買いが広がり、イーサリアム(ETH)など主要銘柄も軒並み値を上げる全面高の展開となりました。

30年債が19年ぶり高水準、米財務省が異例の対応

財政赤字とインフレで長期金利急騰

報道によれば、米30年国債の利回りは8月に入って上昇が加速し、2007年以来およそ19年ぶりとなる5.3%台まで上昇していました。

背景には、財政赤字の拡大に伴う長期国債の大量発行に加え、インフレの高止まりやAI関連投資を賄う企業の起債増加が重なり、長期債の需給が悪化していたことがあるとされています。

長期金利への上昇圧力が強まるなか、財務省は通常なら11月の四半期リファンディングで示す買い戻し規模の変更を前倒しし、四半期途中という異例のタイミングで発表しました。

買い戻しの対象は10年〜20年物と20年〜30年物の長期名目クーポン債で、拡大後の上限額は9月9日から今四半期末の11月4日まで適用されます。

財務省の発表後は30年債利回りがそれまでの上昇から一転して低下し、ドルも主要通貨に対して下落するなど、その影響は為替市場にも及びました。

10億ドルのショート清算で上昇増幅

長期国債の利回り低下を受けてビットコインが急伸すると、仮想通貨のデリバティブ(金融派生商品)市場ではショートポジションの強制決済が相次ぎ、価格上昇をさらに押し上げました。

価格上昇の局面では、デリバティブデータを集計するCoinGlass(コイングラス)の集計によると、約1時間のうちに10億ドル(約1,580億円)超のショートポジションが強制決済されました。

急騰前にはショートポジションが積み上がっていたため、価格上昇による強制決済が新たな買いを呼び、その買いがさらなる上昇につながるスクイーズ(踏み上げ)が発生したとみられています。

ただし、今回の急伸にはこうしたレバレッジ取引の巻き戻しが大きく影響しており、上昇が続くには現物市場での買い需要が回復する必要があるとの見方も出ています。

金利圧力は残存、買い戻し措置は11月まで

米国では財政赤字の拡大に伴う長期国債の大量発行が続いており、2026年に入ってからも30年債利回りが5%を超えるなど、長期金利を押し上げる要因は依然として残っています。

財務省は今回の規模拡大について、長期債の買い戻しに対する市場参加者からの強い需要を踏まえた措置と説明しており、市場の流動性を支える方針を改めて示しています。

買い戻しの拡大措置は11月4日まで適用され、その後の規模については11月の四半期リファンディングで改めて示される予定です。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.34 円)

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Source:米財務省発表
サムネイル:AIによる生成画像

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

仮想通貨ニュースメディア「BITTIMES(ビットタイムズ)」編集長。2016年にBITTIMESを創業し、暗号資産・ブロックチェーン・Web3領域の取材・執筆を10年近く継続。ビットコイン・イーサリアムをはじめとする主要銘柄の動向から、国内外の規制・税制・DeFi・NFTまで幅広くカバー。

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