この記事の要点
- HIVE会長が「次の危機で100兆ドル増刷」と警鐘
- 通貨価値の希薄化に備えBTC・金の保有を推奨
HIVE会長「100兆ドル印刷に備えよ」
ビットコインマイニング大手HIVE Digital Technologies(ハイブ・デジタル・テクノロジーズ)のフランク・ホームズ会長は2026年10月1日、Bitcoin Magazineのインタビューで、次の世界的危機では100兆ドル(約1.6京円)規模の紙幣増刷に至る可能性があるとの見方を示しました。
同氏は、新型コロナへの対応で世界全体に40兆ドル(約6,320兆円)が供給されたことを引き合いに出し、危機が起きるたびに大規模な資金供給へ依存する状況に警戒感を示しています。
世界のマネーサプライはすでに350兆ドル(約5.5京円)規模まで膨らんでいるとして、G20諸国で現代貨幣理論(MMT)的な財政拡張が続いている点にも言及しました。
こうした通貨供給の拡大による価値の希薄化に備えるため、ホームズ氏はビットコイン(BTC)と金を保有する必要があると主張しています。
長年にわたり金市場に携わり、現在はビットコインマイニングとAIインフラを手がけるHIVEを率いる同氏は、両資産を「ハードアセット」と位置づけ、ビットコインが金と並ぶ価値保存手段として広がっていくとの認識を示しました。
ティマー氏「BTC強気相場が進行中」
BTC市場を動かすETF・地政学・国家戦略
「恐怖」から「愛」へ、BTC投資動機が変化
ホームズ氏は、ビットコイン市場の変化を考えるうえでETF(上場投資信託)の登場が重要だと述べ、自身が長年携わってきた金市場での経験を引き合いに出しました。
同氏によると、金の需要は約60%が宝飾品を中心とする「愛の取引(Love Trade)」、残る約40%がインフレなどに備える「恐怖の取引(Fear Trade)」で構成されてきたとされています。
ビットコインはこれまで主に「恐怖の取引」として成長してきたものの、今後は家族の資産保全や次世代への継承を目的とする「愛の取引」へ広がっていくとの見通しを示しました。
その変化を支える要因としてホームズ氏はETFを挙げ、シタデルのような大手ファンドがビットコインを貸借しやすくなったことで、従来より幅広い投資家が市場に参加できるようになったと説明しています。
中国150カ国融資とBTCの地政学リスク
機関投資家への広がりに加え、ホームズ氏はビットコインの評価を分けるもう一つの要因として、国家レベルの地政学的な動きにも言及しました。
同氏は、中国が国連加盟国の約75%にあたる約150カ国へ1.4兆ドル(約220兆円)を融資し、米ドルではなく人民元での取引を促していると指摘しました。
こうしたドル離れが進むなか、各国の中央銀行ではドル建て準備の一部を金へ振り替える動きが広がっているとの見方を示しています。
その一方で、ビットコインを巡っては国家間の見方に大きな隔たりがあるとして、中国とロシアが合わせて世界のハッシュレートの約15%を占めながら、普及を妨げようとしているとホームズ氏は述べました。
同氏によると、米国外ではビットコインを米政府やDARPAが生み出した「デジタル兵器」とみなす見方もあり、戦略資産としての評価が広がる一方で、地政学的な警戒も根強く残っているといいます。
パラグアイがBTCマイニングを「輸出」に分類
こうした国家レベルでの見方が分かれるなか、ホームズ氏はビットコインを経済資源として扱う事例として、パラグアイの動きを取り上げました。
同氏によると、パラグアイ中央銀行はTier 1データセンターでのビットコインマイニングを「輸出」として分類しています。
人口約700万人の同国は7,000万人分の食料を生産する輸出国として知られており、現在はハッシュレートもGDP上の輸出として扱われていると説明しました。
HIVEもパラグアイの水力発電を利用してビットコインを採掘しており、その電力・データセンター基盤をAI分野にも広げ、2026年3月には同国で初となるAI向けGPUクラスターを稼働させました。
このGPU基盤から約5,000マイル離れたニューヨークのコロンビア大学にも計算資源を提供しているとして、ホームズ氏は、国外へ送れない電力をビットコインのハッシュレートやAIの計算能力に変えて輸出できるとの考えを示しています。
CZ氏「ビットコインは金を上回る」
クラリティ成立でBTC国家採用が加速か
ホームズ氏は、ビットコインが国家レベルの資産として広がる可能性についても言及しました。
同氏はこれまで複数の中央銀行や各国関係者とビットコインについて話してきたとし、国家レベルでも関心が高まりつつあると述べています。
各国の中央銀行がドル建て準備の一部を金へ振り替えるなか、ホームズ氏はビットコインについても将来的に戦略資産として受け入れられる余地があるとの見方を示しました。
そのうえで同氏は仮想通貨の市場構造を定める「CLARITY(クラリティ)法案」に言及し、同法案が成立すれば、中央銀行によるビットコイン採用がさらに広がる可能性があるとしています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.86 円)
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Source:Bitcoin Magazine YouTube
サムネイル:AIによる生成画像


























