ブロックチェーン技術の研究が活発に行われているアメリカ(United States of America)では、それらの技術開発や研究の中心地となることを目指す州が増えてきています。オハイオ州下院議員の議長を務めているRyan Smith(ライアン・スミス)氏は、同州がBlockchain技術を扱う代表的な地域となることを望んでいると語っています。
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ブロックチェーンへの関心の高まり
アメリカではブロックチェーン技術への関心が非常に高まっています。テクノロジーが金融技術業界を支配し続けている中で、ブロックチェーンの技術は金融取引やデータ管理の将来を大きく変える可能性があることが最近ようやく明るみになってきました。
その結果、米国内の各地域の議員たちは数千にも昇るブロックチェーンの新興企業に対して呼び込みを行なっており、ブロックチェーン開発の中心地となることを目指しています。いくつかの地域がブロックチェーン開発の中心地として拡大すれば、莫大な収入をもたらしながら、数百万人の人々の経済的関与や技術へのアクセスを増大させることができます。
当初からその最前線を走っていた地域は明らかであり、カリフォルニア州北部に位置するシリコンバレーがその代表格の一つとして、ブロックチェーンの技術やそこから生まれる新しい製品や技術を積極的に受け入れ続けています。
さらにニューヨークには、ブロックチェーン関連への投資や技術開発で活発な活動が行われているウォール・ストリートがあります。
これまでのブロックチェーン関連企業は莫大な収入をもたらしていることなどから、その他の州でもブロックチェーンの中心地になるための取り組みが行われています。
オハイオ州とブロックチェーン
オハイオ州下院議員の議長であるRyan Smith(ライアン・スミス)氏は、2018年8月23日の記者会見の中で「議員たちはブロックチェーン技術に強い関心を持っているものの、彼らのテクノロジーへの関心を現実的なものにするためには、いくつかの重要なことを理解する必要がある」と述べています。
同氏は業界に早い段階から関与することの重要性を強調しており、オハイオ州を最前線に立てるべき理由として、ブロックチェーン技術の変化について語っています。今のところのオハイオ州をブロックチェーンビジネスの中心地として根付かせるための具体的な法案は提案されていませんが、スミス議長はオハイオ州をブロックチェーン技術開発の中心地にすることに関心を持っていることを明らかにしました。
さらに同氏は、この記者会見の中で「ブロックチェーン技術のより良い中心地を作るためには、卒業して実際に就職する前に、教育機関がブロックチェーンの技術について学生たちに教えるための措置を講じる必要がある」とも語っています。
これに関しても実質的な立法措置はまだありませんが、国家がブロックチェーンとの関係を次のレベルに引き上げることは明らかです。
規制上の障壁
ライアン・スミス議長も述べているように、ブロックチェーン関連の分野では規制などの観点から留意すべき重要な障壁がいくつか存在します。
特に重要な問題点としては、
・企業への課税方法
・分散型プラットフォームの規制の性質
・成長を阻害せずに業界を監視するための方法
などがあります。
このような障壁については、一部の地域や国家だけで完結できる内容でもないことも多いため、現在も世界中の代表者たちの間で活発な議論が交わされています。
しかし、オハイオ州はこれらの問題が障壁になるかどうかに関わらず、米国でブロックチェーンの中心地になるための重要な第一歩を踏み出しており、オハイオ州アクロン大学はNASA(米航空宇宙局)からの支援を受けて宇宙開発にブロックチェーン技術を役立てています。