中国(China)の司法当局は、元囚人や仮釈放中の人々を追跡するためにブロックチェーン(Blockchain)技術を利用しています。これにより受刑者たちが日々の生活で「社会奉仕活動を正しく行なっているか」や「犯罪を繰り返していないか」などの情報を低コストで監視できるようになります。
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中国広東省の中山市では、犯罪を犯した経歴を持つ人々をブロックチェーン技術を用いて追跡します。この地域の仮釈放中の囚人たちは日々の生活に課された義務を完了し、報告する必要があります。
新しくアップデートされたシステムは、元囚人や仮釈放中の人々が身につける「電子ブレスレット」にリンクされており、それらの人々が新たな犯罪を犯そうとしていないかどうかを検出できるように設計されていると伝えられています。
「電子ブレスレット」に関連づけられているこのソリューションは、犯罪者の行動傾向を分析し、再犯を犯す可能性があった場合には、担当の矯正職員がいつでもどこでもそれらの情報を確認できるようになっています。
矯正職員や関連する執行機関は「囚人がどこにいるのか」を確認することもできるため、規則を破った受刑者に対して必要な措置を即座に遂行することができます。
司法省は、囚人たちが「法律に従っている」ことや「奉仕活動を行なっている」ことを確認するために、以前は物理的に追跡するために人員を雇って行われていた作業を置き換えることができるため、人件費の削減につながると主張しています。
アップグレードされたバージョンの電子ブレスレットは囚人の日常生活を追跡することができるため、定期的に報告することによって人的要因が及ぼす影響を減らすことができます。
さらに、電子ブレスレットのアップグレードバージョンと新しい監督モードによって、それぞれの地域の囚人を定期的に追跡したりする必要は無くなります。
関係者は、このシステムを可能な限り高い信頼性を保証するものにするために「最高レベルの暗号化アルゴリズム」を使用していると現地のニュースメディアに語っています。
まるで映画のような監視社会が現実的になってきていることを感じさせるニュースですが、このシステムを導入することによって受刑者たちの再犯を減らすことができるのは間違いないでしょう。