リップル:中東最大級「ナショナルコマーシャル銀行」と提携|約540万人の送金を支援
Ripple(リップル)は9月13日、サウジアラビア最大級の銀行であるナショナルコマーシャルバンク(NCB)と提携したことを発表しました。同社の国際送金ネットワークである「RippleNet(リップルネット)」は世界規模で急速に拡大しており、中東ではこの1年間で大手金融機関が6つも参加しています。
こちらから読む:中東で続々と提携を発表する「Ripple」今後の動きは
サウジアラビアの歴史ある大手金融機関|ナショナルコマーシャル銀行(NCB)
ナショナルコマーシャル銀行(NCB)は、1952年に設立されたサウジアラビアで最初の銀行であり、中東でも特に大きな金融機関の一つです。サウジアラビア国内に500以上もの支店を構えている同銀行は世界に540万人以上の顧客を抱えていると伝えられています。
サウジアラビアは国際送金が活発に行われている国の一つでもあり、世界銀行が公開している2016年のデータによると、
・サウジアラビアに国外から送られた金額は3億800万ドル(約340億円)
・サウジアラビアから国外に送られた金額は370億ドル(約400億円)
と報告されています。
世界中の100を超える国や地域に1,100万人(*1)もの外国人労働者を持つサウジアラビアは、世界最大規模の労働市場を誇っており、同国の企業の多くは大企業、中小企業の両方が大量の国際送金をサウジアラビア国内の金融機関を通じて行っています。
(*1)2017年末時点
「RippleNet」に参加したことによって、NCBは「RippleNet」に参加している世界中の金融機関との国際送金を迅速かつ低コストで処理することができるようになります。
Rippleは「RippleNet」へのNCBの参加は、サウジアラビア通貨当局が国際間送金のために同社が提供している「xRapid」の使用テストを行ったのちに決定されたと伝えています。
このソリューションは金融機関に多くのメリットを享受することができるものであり、「xRapid」を利用した企業からは、40〜70%の手数料を削減することができたことも報告されています。
「SWIFT」のような既存の送金システムは、多くの資金を送金する国などに主な焦点を当てていますが、Rippleは見過ごされている国なども対象にサービスを提供しています。
NCBは最初に北米やアジアなどの金融機関との国際送金から着手することを予定しており、アジアではシンガポールから開始される予定となっています。その後はさらに多くの顧客にサービスを展開し、これまでにアクセスできなかった国や地域にも拡大していくと伝えられています。
RippleNetへ参加する中東大手金融機関
「RippleNet」に参加する金融機関はこの1年間で急速に増えています。
2017年9月には、アラブ首長国連邦(UAE)を本拠地としている「RAK銀行(ラス・アル・ハイマ国立銀行)」が参加し、インドの「Axis Bank(アクシス銀行)」との国際送金を処理しています。その後には、中東最大の送金会社である「UAEエクスチェンジ」もRipple社のシステムを採用しています。
2018年4月には、オマーンの銀行である「BankDhofar(バンク・ドファール)」が同国で初めてRippleNetへの参加を発表しました。
2018年5月には、クウェートの「Kuwait Finance House(クウェート・ファイナンス・ハウス/KFH)」がRippleNetへの参加を発表しています。KFHは同国で初めて設立された「イスラム系銀行」としても知られており、世界的な大手銀行の一つでもあるため当時のニュースは大きな注目を集めました。
またクウェートでは「世界で最も安全な銀行50」のリストに12年間連続で名前があがっている世界的にも評価の高い銀行の一つとして知られる「クウェート国立銀行(NBK)」もRippleNetへの参加を発表しています。
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リップル(Ripple/XRP)の価格|2018年9月15日
世界中で注目を集め続けているリップル(XRP)は、2018年9月15日現在1XRP=31円前後で取引されています。
リップルのネットワークは2018年に入ってからは特に急速に拡大し続けており、最近ではRippleのCOOであるChris Larsen(クリス・ラーセン)氏が、現在すでに100社を超える企業との契約を結んでおり、今後の準備を整えていることなども明らかにしています。
また、LinkedIn(リンクトイン)が公開した「2018年の米国で最も人気のあるスタートアップ企業50社」のリストでは、Ripple社が7位にランクインしており、スタートアップ企業の中でも特に注目されていることがはっきりと示されています。
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