イーサリアム下落で一時11円に、噂される陰謀論について

by BITTIMES

仮想通貨イーサリアム(Ethereum/ETH)の急激な下落やネガティブニュースなどで、現在イーサリアム市場に不安が広がっているようです。
今回の市場不安が広がった原因は複数あり、それらの情報によって少々市場が浮き足立っているかのように見えます。例えば、今月に入りイーサリアム関連のネガティブニュースだけでも
・ICOバブルによるスケーラビリティ問題
・フラッシュクラッシュ(一瞬の暴落)
・開発者ヴィタリック・ブテリン氏の交通事故死説
・イーサリアムを裏で操作する組織の陰謀論説
など、市場に影響を与えるようなニュースが複数存在します。

今回はこうしたイーサリアム市場に出回る「誤解」を一つずつ解消していきたいと思います。
この記事の目的はイーサリアムの「正しい理解」と、それによって「ネガティブニュースに惑わされない思考」を身につけていただければと考えており、決して不安を煽るためのものではありません。

イーサリアム(Ethereum)ICOバブルによるスケーラビリティ問題

ここ最近のICO乱立とそれに伴うICOバブルは周知の事実だと思うが、一部の極端な人気を集めたICOによって取引所サーバーに負荷がかかり、一部取引所ではイーサリアムが「取引停止」に陥るなどの弊害が出ている。
一言で言えば「急増したトランザクションに対応できない。」という現在のビットコインが抱える問題と全く同じ症状がイーサリアムにも出てしまったのだ。

ICOの具体例を出すと、24秒で 38億円分のイーサリアムを集めた「Basic Attention Token(ベーシック・アテンション・トークン)」や3時間で170億円分のイーサリアムを集めたBancor(バンカー)などが筆頭です。
「短時間に膨大な数の取引」
これがイーサリアム・ブロックチェーンに大きな負荷をかけるのは想像に難く無い。すでにイーサリアムのデータサイズに関してはビットコインを上回っており、現在ブロックチェーン上の問題は発生していないが、数年後にはビットコインと同じような問題に直面するという指摘も上がっている。

イーサリアム・ブロックチェーンに負荷をかける無意味なコイン

先ほどのイーサリアム・ブロックチェーンのスケーラビリティ問題につながるが、ICOバブルの弊害がすでに出てきている。
現在人気のICOバブルで乱立している新コインは「イーサリアム・ブロックチェーン上で製作されている。」
これらのコインが"適切に設計"されていればさほど問題が無いが、現状それは行われておらず、更にこれらの新コインは、ICOバブルに興じて「開発者が利益を得るだけの構造」になっているものが存在する。これらのコインは「ただ存在するだけの無意味なコイン」になっているものもあり、むやみにイーサリアム・ブロックチェーンに負荷がかかってしまっている。

「何でも屋」であるイーサリアムの最大の強みがここにきて裏目に出ているのである。
また、イーサリアム財団は「スケーラビリティ問題」の対応策であるマイクロペイメント・ネットワーク「Raiden(ライデン)」を発表したが、同ネットワークはその問題を根本的に解決するものでは無いという指摘も出ている。すでに「イーサリアムのマイニングには莫大な電気が消費されている」という調査結果も出ており(1ETHの採掘に消費する電気量は45kWh、一般家庭の1.5日分に相当)
現状、取引停止などの措置は一部取引所だけで行われる範囲にとどまっているが、イーサリアムもビットコインと同様に問題が山積していることは明白である。

イーサリアム財団「PoS」を発表

イーサリアム(Ethereum)フラッシュクラッシュで一時「11円」に

日経でも話題になったイーサリアムの「フラッシュクラッシュ(一瞬の暴落)」問題だが、これは GDAX 取引所内で起きた現象である。
今回のフラッシュクラッシュは、6月21日の午前9時に数億円分のイーサリアムの「売り」が集中したために発生している。上記の画像を見ても分かる通り一瞬だけ暴落し、すぐさま価格を元に戻している。
このフラッシュクラッシュによって、同取引所内だけではあるが、一時「1ETH」価格は10セント(約11円)まで暴落した。
これは取引所ごとに価格が異なる問題とも直結していると考えられ、市場が小さく取引所ごとに取引システムが異なることから、ひとつの取引所で数億円の売りが集中しただけでその取引所内だけで価格が一気に暴落してしてしまうという問題を露呈した。
GDAX取引所の副社長Adam White(アダム・ホワイト)氏は、

「今回の問題が顧客に苛立ちを与えたことは重々承知している。私たちは引き続き徹底的な調査を実施しており、適切に実行され、生じた結果を尊重する。」

と取引所として顧客を優先する意思を発表している。
現状イーサリアムの価格は元の価格帯まで戻ってきているので、市場に資金が戻ってきていることを証明しているが、依然として市場規模から発生する問題は、イーサリアムだけでなく、その市場の小ささから暗号通貨市場全体の課題とも言えるだろう。ちなみに日本でも似たような問題が先日起きている。
日本第二位の取引所であるコインチェックの「1BTC = 100万円]表記が出てしまったことによるアクセス制限です。GDAXで起きたフラッシュクラッシュに通じる話なので、もう一度確認していただきたい。

Vitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)の交通事故死説

アメリカ現地時間の6月25日午後4時30分に「イーサリアム開発者の Vitalik Buterin(ビタリク・ブリテン氏)が交通事故で死亡」という虚偽の報道がアメリカ中を駆け巡りました。
この報道は「Wikipediaでも掲載され、一時「事実かのように」広まってしまいました。この報道によって米イーサリアム市場は一時混乱「40ドル」も下落しました。この混乱を招いたニュースがウソであることを証明するために、Vitalik氏は、ツイッターで自身の最新のトランザクションID をツイートした。Wikipediaでも修正部分が加筆されています。

そもそも、イーサリアムをはじめとした暗号通貨は、開発者の生存に関わらず「システムのルールに沿って動き続ける仕組み」であり、彼の存命がシステムそのものに影響を与えないということをぜひ知っていただきたいと思います。

イーサリアム(Ethereum/ETH)を裏で操作する組織の陰謀論

「イーサリアム開発の裏にロックフェラー(Rockefeller)がいて、暗号通貨市場までも支配しようとしている。」<この「イーサリアム陰謀論」に関して誤解なく理解するには、まず「2つの事実」を知っていただきたいと思います。
ひとつは「イーサリアム投資企業」
もうひとつが「ニューワールドオーダー理論」です。

順を追って話していきますが、イーサリアムの価格上昇を後押しする一つの要素として「Enterprise Ethereum Alliance(EEA)」の存在があります。EEAはイーサリアム・ブロックチェーンをビジネスで運用するために組織された団体であり、マイクロソフト(Microsoft)・IBM・JPモルガンなどの巨大企業も参加しています。

イーサリアム(ETH)をコントロールしているのはロックフェラーか?

これらの企業の中にロックフェラー系投資銀行が投資している企業が複数存在し、結果的に「ロックフェラーがイーサリアムの手綱を握っている。」というのも理解できる。事実、イーサリアムは通常の通貨のように発行上限枚数が未だ決まっておらず、初期発行枚数の「7200万枚」から再発行されて現在は「8930万枚」になっている。
初期と比べるとイーサリアムは「1730万枚」も増えていることになるが、初期段階で企業側が保有していた「1200万枚」と追加発行分と合わせて「1500〜3000万枚」ほどを企業側が保有していることになり、その企業に投資しているロックフェラーが、膨大なイーサリアムとその発行権をコントロールできる立場にある。という理論も分からなくはありません。

イーサリアムは第二の市場規模を持つ暗号通貨として、ビットコインと良く比較されるが、ビットコインはマイナー(一般人)が通貨発行権を持っているが、イーサリアムの発行権はイーサリアム財団が握っている。
イーサリアム財団をコントロールできれば、新しい通貨であるイーサリアムの発行権もロックフェラーが握れる。という構図だろう。
アメリカドルを発行しているのは、ロックフェラー系の民間企業であるアメリカ連邦準備銀行(FRB)である。
ロックフェラーはアメリカの通貨発行権を持ったことで、絶対的な権力と資産を握ることに成功した。
その権力がイーサリアムまで来てしまったのではないか?
ということを危険視しているのだろう。
今回は、上記のような面白い陰謀論説の記事を目にしたので、その内容に補足と不安を煽るのではなくあくまで「事実ですが、イーサリアムの運営上何の問題ないと思うのでホルダーの皆さん安心してください。」という意味で書いているので、誤解なきようお願いしたい。

イーサリアム(Ethereum/ETH)が便利であることに変わりはない

さて、世界の陰謀論説で良く名前が挙がるロックフェラー家だが、彼らは「ニューワールドオーダーの理論」に沿って動いている。
この理論はシンプルなもので「悪人に権力をもたせたら大変なことになる。だから絶対的な権力を持つ自分たち(ロックフェラー)が、その権力を使う人(まともな人)を選ぶ。そしたらより良く秩序が保たれる。」というものだ。
彼らは「絶対的な権力」を持つけど、それは「他人に運用させる」という理論で動いている。
この理論が良いか悪いかは別問題として(悪いと判断する方が多いと思うが...)今の日本経済はこの理論で動いており、私たちの生活も支えられている。
イーサリアムに関しても、スマートコントラクトは今存在している紙の契約書のシステムよりは非常に効率的で便利なものである。
その事実は決して変わらない。

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