ブロックチェーン技術を取り入れることによって「信頼できるニュースメディア」を実現し、新しい収益モデルを作ることができると注目されているBlockchain企業「Civil(シビル)」が、大手経済誌である「Forbes(フォーブス)」と提携を結んだことが明らかになりました。Forbesは今後12ヶ月以内にすべてのコンテンツをCivilの分散型ネットワークで公開する予定であると伝えられています。
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ブロックチェーンで透明性の高いコンテンツ提供へ
世界的にも有名な経済誌であるForbes(フォーブス)は、ブロックチェーンベースのメディアへと進化を遂げようとしています。Forbesは現在、ブロックチェーン技術を活用した「分散型ジャーナリズムプラットフォーム」として知られている「Civil(シビル)」のプラットフォームにコンテンツを移行していると伝えられています。
Civilの共同設立者であるMatt Coolidge(マット・クーリッジ)氏は、10月9日に更新されたブログ記事の中で『Forbesは正式にCivilネットワークに参加している』と報告しました。
フォーブスは今回のパートナーシップの一環として、プラットフォーム上の既存のコンテンツを安全に保存するための領域に移動し、新しい読者の参加方法を探求していくとされています。
Forbesの製品・技術担当上級副社長であるサラ・ザラティモ(Salah Zalatimo)氏は、ジャーナリズム産業が今後どのように変化していくかを見るだけなく、より視聴者を引きつける方法を見つけるために実験と実施に集中していると語っています。
ジャーナリズムの使命を強く信じている「Forbes」と「Civil」が協力することによって、これまでに前例のないほど透明性の高いコンテンツを読者に提供することができます。また、ライターのリーチを拡大し、時間の経過とともに新しい収益チャネルを特定することもできます。
コンテンツは2019年公開予定 ー スマートコントラクトも検討か
Forbes(フォーブス)は、記事のデータをブロックチェーンプラットフォームに公開する実験を来年から開始することを予定しています。この実験が成功した場合、フォーブスはすべての記事のメタデータを「Civil」のプラットフォームで公開する方向に移行するだろうと言われています。
フォーブスのライターや編集者は、コンテンツ管理システムに統合されたツールを利用することによって、著者の個人情報やソースに関する情報をプラットフォームに追加するプロセスを効率化することができ、記事に関連する情報がブロックチェーンに記録されたコンテンツは、記事の隣に「Civilのバッジ」が表示されることになっています。
またForbesは、プロジェクトに何らかの貢献をしてくれる人が「コンテンツ管理システム」を介してForbesやCivil、Mediumに作品を公開できるように、スマートコントラクトを使用していくことも検討している可能性があるとも報じられています。
これまでは”収益性”の問題などによって、コンテンツの質や情報の正確性などといった様々な問題が生まれていたメディア業界を大きく変える可能性を秘めている「Civil」のプロジェクトには今後も注目が集まります。
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