リップル専門の仮想通貨取引所「リップルトレードジャパン」の代表の竹中優樹容疑者(31)が詐欺の容疑で逮捕されました。
この報道により、仮想通貨取引を始めたばかりの方の中から「リップルは大丈夫か?仮想通貨も大丈夫なのか?」などの不安の声が出ている情報をキャッチしたので、今回は「リップルの今後の行方」や事件の本質についてお話ししていきたいと思います。
リップルには全く関係のない報道
今回の事件は「リップルを専門に取り扱う取引所リップルトレードジャパン」の代表者が、実質上経営破綻をしていたにもかかわらず、新たに「追加の資金を集めたこと」が問題となっています。
「払い戻し能力がない会社が、新たに追加で投資資金を集め、さらには資金の持ち逃げをした。」
という部分が、事件の本質です。
これがリップルでなく「株券」で行ったとしても、詐欺に該当します。
資金を集めるための口実が、今回はリップルだったということです。
リップルそのものに問題があるというわけではありませんので、この部分の誤解をしないようにしてくださいね。
ちなみにこのリップルトレードジャパンは、2014年5月から活動し、2015年3月には代表者の資金の使い込みにより、破綻状態になっていました。
同社は突然の「出金停止」を行い、音信不通になったことでネット上では騒ぎになっていました。
これだけでも事件なのですが、さらに容疑者の男性は架空の電子借用証書(リップルと交換できる電子証明書)を発行し、新たな資金の追加を募集したことが詐欺にあたります。
「支払い能力がないのを理解していたにもかかわらず、資金を集めた」という部分が問題です。
容疑者が架空の電子借用書で集めた資金は 1億2.000万円を超えると言われています。
大切な事なのでもう一度お伝えいたしますが、同じことを「株券」や「不動産の権利書」などを使って行っても、詐欺にあたります。
リップルそのものが問題ではないので、誤解なきようお願いします。
MTGOXとの共通点
今回のような事件が起きた場合、よく比較されるのが、「 MTGOX(マウントゴックス)社倒産事件」です。
MTGOX社は、ビットコインを専門に取り扱う業者で、一時は世界中のビットコイン取引の 70%が同社で行われていました。
つまり、世界一の取引所だったわけです。
しかし、同社の取引システムのセキュリティに問題があり、数年間にわたりハッキングされ続け「 74万BTC 」も盗まれたことで、破産に追い込まれました。
74万BTC は、現在のレートで考えれば「 4000億円」以上の価格になります。
この金額からも MTGOX社がいかに巨大な取引所だったのかがわかります。
当然、この事件も「 MTGOX社のセキュリティの問題」でビットコインそのものには「何の問題もありません。」
しかし、当時も今回のリップル同様、市場が混乱しビットコイン価格は大きく下落しました。
リップルの今後の行方
「リップルそのものには関係ない」とは言っても、市場はこうしたネガティブな報道には敏感ですから、報道後 24時間で価格が 20%下落しました。
現在、価格は安定していますがこのような事件に巻き込まれないようにするためには、個人間での取引やどのような活動を行っているか分からない取引所でやりとりしないことは当然のこと、
基本的には、金融庁が認めた取引所で取引を行い、また原則大量のビットコインなどを保有している場合は、取引所ではなくハードウォレットなどに保管することをお勧めいたします。
取引所に置いてある暗号通貨は、取引所が倒産すると引き出せなくなるからです。ハッキングされた場合も同様です。
これはリップルだけでなく、すべての暗号通貨に言えることですね。
ちなみにリップルはこれまで通り、大手銀行などが支援するため、長期的に見れば価格が上がってくる可能性が高いでしょう。
ただ、リップルはリップルで全く別の問題を抱えていますが、それはまたの機会にご紹介致します。
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