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仮想通貨市場の下落は「健全な証」むしろ歓迎されるべき|Mohamed El-Erian


ドイツの大手金融サービス会社「Allianz(アリアンツ)」の経済アドバイザーであるMohamed El-Erian(モハメド・エラリアン)氏は、仮想通貨市場で見られる価格下落は”健全”なものであり、むしろ歓迎されるべきことだと述べています。機関投資家の参入に関する報道が続いていることも良い兆候だと語る同氏は、暗号通貨は「主流な通貨」としては機能しないものの「商品」として長期的に繁栄すると語っています。

こちらから読む:仮想通貨市場で続く「価格の下落」専門家たちの見解は?

仮想通貨は今後も広く普及する、但し「商品」として

ドイツ・ミュンヘンに本社を構える大手金融サービス会社「Allianz(アリアンツ)」で経済アドバイザーを務めているMohamed El-Erian(モハメド・エラリアン)氏は、Coindeskが主催したイベントの中で『仮想通貨は今後も長期的に繁栄し、幅広く受け入れられていく』との考えを語りました。

一部の人々は仮想通貨市場はこのまま崩壊に向かうと予想していますが、エラリアン氏はそのようなことにはならないと予想しています。その理由として同氏は、仮想通貨市場に機関投資家が参入し始めていることをあげており、主要な金融機関が足場を固めているのは長期的に見て良いことだと説明しています。

しかしながら同氏は、仮想通貨にはボラティリティなどの特徴的な問題があることなどから仮想通貨が誕生した初期の頃の支持者たちが望んでいたような「主流の通貨」にはならないとも述べており、あくまでも生態系の一部として存在しながら、より広く普及していくだろうと語っています。

日常的な決済手段として使用されるためには「価格の高騰」などが重要な問題となります。現在の仮想通貨はその多くが投機的な目的で保有されているため、多くの投資家がさらなる価格高騰を望んでいますが、期待通り価格が高騰するのであればビットコインは「一般的に使用される通貨」にはならないと考えられます。

エラリアン氏はブロックチェーンや仮想通貨の技術自体は評価しているものの、仮想通貨には「通貨としての本質的な機能」が欠けていることを指摘しており、実際には”通貨”ではなく「コモディティ(商品)」として普及していくだろうとの考えを語っています。

価格下落は「市場安定」の証

エラリアン氏は、昨年末の急激な価格上昇が異常だったことを踏まえた上で、ここ最近で続いている仮想通貨市場の下落は”健全”なものであると述べており、むしろ市場にとって良いものであり歓迎されるべきものであるとも語っています。

ビットコイン価格が400ドル(約45,000円)ほどだった時に”試しにビットコインを購入した”というエラリアン氏は『購入したばかりの時はその他仮想通貨との技術的な違いなどについてはいまいち理解できていなかった』と述べており、その後勉強を重ねたことによってそれらの違いを学んだと説明しています。

実際に投資を行いつつ仮想通貨やブロックチェーンに関する知識を身につけた同氏は、これらの技術自体は高く評価しているものの、仮想通貨の価格が実際の価値に伴わないほど高騰することは問題視しているため、仮想通貨価格の下落は市場が安定してきている証拠であると考えています。

以前同氏は『ビットコイン価格は50万円くらいがちょうど良い』とも語っており、それくらいの金額であれば購入しても良いとも発言しているため、現在のBTC価格はエラリアン氏にとっての適正価格なのだと考えられますが、2018年12月2日時点ではエラリアン氏が実際にビットコインを買い増したといった報告はされていません。

ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格|2018年12月2日

ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格は、11月25日以降は横ばいの状態が続いています。29日は一時的に50万円近くまで上昇しましたが、その後は再び下落し12月1日には45万円まで下落しました。

しかし45万円以下には下がっておらず、2018年12月2日時点では「1BTC=約475,000円」で取引されています。

2018年11月18日〜12月2日 BTCのチャート(引用:coingecko.com)

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