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ラガービールの製品情報をブロックチェーンで管理「Bock Chain」販売開始:カナダ


ブロックチェーン技術を活用することによって製品情報を追跡することができるようにした新しいビール「Bock Chain(ボックチェーン)」が2019年2月1日に発売されました。この製品にはQRコードがプリントされているため、消費者の人々はスマートフォンなどでコードをスキャンして、原料となる大麦が農家で育てられている段階から実際に手元に届くまでの様々な情報を確認することができるようになっています。

こちらから読む:ビール生産情報の追跡を可能にする「ブロックチェーン技術」とは

農場から手元に届くまでの「あらゆる情報」を

Bock Chain(ボックチェーン)は、カナダを拠点とする
・Hamill Farms(ハミルファームズ)
・Great Western Malting(グレートウェスタンモルティング)
・Red Shed Malting(レッドシェッドモルト)
・Last Best Brewing&Distilling(ラストベストブリューイング&ディスティリング)
が、「農場間の食品トレーサビリティーシステム」を提供している「TE-FOOD」と協力して製造しています。

このビールのラベルには「QRコード」がプリントされており、携帯電話でコードをスキャンすることによって製品の起源などに関する詳しい情報を確認することができるようになっています。これらの情報の中には、製品の基本的な情報だけでなく、ビールの原料となる大麦の成長記録を写した「タイムラプス映像」や、アニメーション化された地図による「移動記録」なども含まれていると伝えられています。

また製品情報の確認の他にも、消費者がソーシャルリンクを通じて自分が購入した「Bock Chain」の情報を共有できる機能も提供されるとのことです。アルコール度数5.7%のラガービール「Bock Chain」は、アルバータ州全土で販売されており「Last Best Brewing&Distilling」で購入することができます。

ブロックチェーン技術:ビール産業にとって「非常に重要」

「Last Best Brewing&Distilling」の醸造責任者であるPhil Brian(フィル・ブライアン)氏は、醸造所のサプライチェーンが複雑化している現代社会にとって、ビールの情報を詳しく確認することができるシステムは非常に重要であると語っています。

ブロックチェーン技術を採用したことによって、愛好家の人々はビール農場の情報まで遡って確認することができます。醸造所のサプライチェーンはより複雑になってきているため、地元の農家と協力してビールの大麦がどこから来るのかを正確に知ることができるようにすることは非常に素晴らしいことです。

今回のブロックチェーン技術を提供した「TE-FOOD」は、AEON(イオン)などのような高い知名度を誇っている6,000社以上の企業に「農場間の食品トレーサビリティーシステム」を提供し、毎日400,000件の企業取引を処理しています。

食品の品質」や「商品の流通過程」に関するデータを追跡するための様々なツールを提供している同社は、フランスの大型スーパーマーケットチェーン「Auchan(オーシャン)」にもブロックチェーン技術を用いたトレーサビリティシステムを提供しており、現在もその規模を拡大しています。

ブロックチェーン技術で品質が保証された食品ブランドは、これからさらに増加していくことが予想されます。