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ブロックチェーンを「割引輸送サービス」に活用|ロシア鉄道が国民年金基金と提携


ロシア鉄道は、同国の国民年金基金との契約を通じて障害者などを対象とした「割引輸送サービス」を利用する旅客を追跡するためにブロックチェーン技術を活用していくと報じられています。このプロジェクトは2019年内には開始される予定となっており「詐欺・偽造防止システムの透明性を向上させること」を目標にしていると伝えられています。

こちらから読む:詐欺・偽造防止に役立つ「ブロックチェーン技術」の仕組み

割引輸送サービスの「透明性向上」目指す

ロシア連邦年金基金のAnton Drozdov(アントン・ドロズドフ)理事長は現地メディア「RNS」とのインタビューの中で、同ファンドが『ロシア国営の鉄道会社である「ロシア鉄道」との間で詐欺や偽造の問題を解決するためにブロックチェーン技術を活用していく契約を2019年内に締結するための準備を進めている』と語りました。

このプロジェクトでは、ブロックチェーン技術を「障害者などを対象とした割引輸送サービス」を利用する人々を監視するためのシステムに活用することによって、詐欺や偽造などの不正行為に対処するためのシステムに透明性をもたらすことを目的としていると説明されています。

ブロックチェーン上で情報を管理することによって、信頼できる情報方法で簡単に年金受給者であるかどうかを確認できるようにすることができます。同氏は、このプロジェクトの最初のステップとして、「モスクワ – トヴェル」間の鉄道路線でテストを行う予定だと説明しています。

また、年金基金へのブロックチェーン技術適応に関しては、中央管理者が必要となるため、現時点では主導することはできないと説明しており、ロシアの中央銀行が法的根拠を構築中であると説明しています。

ブロックチェーンは「国家試験」や「投票システム」でも

ロシアでは仮想通貨関連の適切な規制が定められていないため、ビットコインなどの仮想通貨はそれほど普及していないものの、ブロックチェーン技術は積極的に取り入れられており、最近の報道では「統一国家試験」や「電子投票システム」「公共料金の支払いシステム」などに活用する動きも見られています。

また、Vladimir Putin(ウラジミール・プーチン)大統領は、政府が仮想通貨関連の規制を決定するための新しい期限を2019年7月1日に設定するとも発表しています。


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