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ブロックチェーンでバッテリー用電池に使う「レアメタル」を追跡:フォルクスワーゲン×IBM


ドイツ(Germany)の高級自動車大手メーカー「Volkswagen(フォルクスワーゲン)」社は、IT大手の「IBM」社と提携した事を2019年4月18日のプレスリリースで明らかにしました。電気自動車向けバッテリーのリチウムイオン電池に使われる「コバルト」のサプライチェーンの追跡を可能にするためにIBMが開発したブロックチェーンプログラムに参加すると伝えています。

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これまでにも積極的にブロックチェーン技術を活用してきたドイツに本社を構える大手自動車メーカー「Volkswagen(フォルクスワーゲン)」社は今回、新たにIBMが開発した鉱物のサプライチェーンを追跡するためのブロックチェーンプログラムを利用する事を明らかにしました。

同社の発表によると、電気自動車のバッテリーであるリチウムイオン電池で使用されるレアメタル(希少金属)「コバルト」のサプライチェーンを追跡することを目的としているとされています。

リチウムイオン電池は電気自動車のみならずモバイル機器など幅広く用いられており、モルガンスタンレー社の調査によればこれらの分野での需要は2026年までに約8倍にもなると報告されているため、コバルトの必要性は今後も高まっていくと予想されています。

しかし、通常これら鉱物などの資源は、経済協力開発機構(OECD)が定めている規制に準拠するために採掘から製錬所、販売されるまでのプロセスにおいて、第三者の監査と手作業による面倒なプロセスが必要なものとなっていました。

そこでオープンソースプロジェクトである「Hyperledger Project」が開発している「Hyperledger Fabric(ハイパーレッジャー・ファブリック)」を搭載したIBMのブロックチェーンプログラムを利用すれば、これまでより簡単に鉱物のサプライチェーンの流れをリアルタイムで追跡できる事になるとしています。

このIBMのブロックチェーンプログラムには、同じく自動車メーカー大手の「Ford Motor(フォード自動車)」社や中国の鉱山企業「Huayou Cobalt」社などが参加しており、今後は航空宇宙や家電などの業界にも拡大する予定だとしています。

ブロックチェーン(Blockchain)はサプライチェーンの効率化、透明性の向上に繋がるとして様々な業界で徐々に採用されつつあります。その特徴から貴重な資源の管理にも適しているため、鉱物業界でも採用する企業は今後増えてくる事になるでしょう。