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フェイスブックの仮想通貨プロジェクト「Libra(リブラ)」の詳細情報、徐々に明らかに


Facebook(フェイスブック)が進めている独自仮想通貨プロジェクト「Libra(リブラ)」に関する情報が、複数の大手メディアによって徐々に明らかにされています。すでに100人規模のメンバーで開発が進められているというこの仮想通貨は「複数の通貨に連動したものである」とも言われており、最近ではロシアの大手石油採掘業者がこのコインによる支払いを受け入れる可能性を示唆していることなども報じられています。

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「100人」規模のプロジェクトメンバー

米国の経済専門局「CNBC」の報道によると、フェイスブックの仮想通貨プロジェクトには現時点で100人ほどのメンバーが参加しており、さらに40人以上の募集枠があると報じられています。

この情報はビジネスに特化したSNS「LinkedIn(リンクトイン)」のプロフィール情報に基づいたものであり、求人募集の欄には最終目標として「何十億人もの人々が今持っていないものにアクセスするための手助けをすること」や「ヘルスケア、公平な金融サービス、情報を共有・保存する新しい方法を提供すること」が挙げられていると説明されています。

CNBCがリストアップしたFacebookの仮想通貨プロジェクトで幹部を務めている人物の中には、仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)で役員を務めた経歴も持つDavid Marcus(デビッド・マーカス)氏だけでなく、世界中で利用されている決済サービス「PayPal(ペイパル)」に9年近く勤務したTomer Barel氏や、人工知能(AI)フレームワーク「PyTorch」で複数のオープンソースプロジェクトに取り組んだ経歴を持ち「オープンソースのヘッド」とも呼ばれるEric Nakagawa(エリック・ナカガワ)氏などといった人物も含まれていると説明されています。

米ドルではなく「通貨バスケット」に連動

ドイツの雑誌「WirtschaftsWoche」は、フェイスブックの仮想通貨は米ドル(USD)ではなく「通貨バスケット(*1)」に連動すると報じています。

これまでの報道では、Fecebookの仮想通貨は米ドルに連動するステーブルコインだと報じられていましたが、通貨バスケットに連動する仕組みを採用すれば、価格がより安定したものになると期待されます。

(*1)通貨バスケット:貿易相手国など複数の国の通貨で構成されたもの。複数の通貨が組み込まれていることによって各通貨の強弱が相殺され、単一通貨に連動させるより為替相場が安定する。

石油採掘大手「Rosneft」による受入れの可能性

ロシアのニュースサイトである「Snob.ru」は、同国の石油採掘大手「Rosneft(ロスネフチ)」の最高経営責任者(CEO)であるИгорь Иванович Сечин(イーゴリ・セチン)氏が、Facebookの独自通貨が石油購入に使用される可能性を示唆したことを報じています。

同氏は、現在開催中の「サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF)」の中で、Facebook(フェイスブック)・Google(グーグル)Amazon(アマゾン)Apple(アップル)などの大手IT企業が石油ガス業界についての調査を始めているため「あるタイミングでフェイスブックの仮想通貨で石油を購入することができるようになる可能性がある」と語ったとされています。

セチン氏は「仮想通貨で石油を購入できるようになる可能性」があることを語っているものの、それと同時に仮想通貨にはまだ解決すべき問題が残っていることも説明しており「ボラティリティ・企業の秘密保持・新しい規制構造・安定性」などの課題を克服する必要があると述べています。

ホワイトペーパー「6月18日」公開か?

大手ITメディアである「TechCrunch」は、2019年6月18日にはホワイトペーパーが公開され、その後は以下のようなスケジュールで仮想通貨プロジェクトが進められていく可能性があることを報告しています。
・6月18日:仮想通貨プロジェクトのホワイトペーパーを公開
・6月下旬:仮想通貨プロジェクトを正式稼働
・2020年:正式リリース予定

先日報じられた内容では「Facebookの仮想通貨プロジェクトは今月後半に明らかにされる」と伝えられていました。また「2020年にリリースされる」ということも過去に報じられていたため、これらの情報は有力であると考えられます。

Facebookの独自仮想通貨は、仮想通貨業界に新規ユーザーを巻き込む重要な要因の一つになるとも言われているため、6月中に詳細が明かされるのであれば、その後はさらに業界が活気付くことになると期待されます。