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イギリスのEU離脱で「ビットコイン急騰」の可能性|主要法定通貨から大規模資金流入か


イギリスの有名なオンライン新聞である「The Independent」は2019年8月9日、英国が合意なくEU(欧州連合)を離脱した場合、ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格は「記録的な高値にまで高騰する可能性がある」とする記事を公開しました。同国の新しい首相であるBoris Johnson(ボリス・ジョンソン)氏は最近『合意に関係なく10月31日には必ず離脱する』と発言しています。

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英国の「合意なきEU離脱」が現実的に

イギリスのEU離脱問題は以前から世界的に重要な話題の一つとなっていましたが、現在は先月同国の首相に就任したBoris Johnson(ボリス・ジョンソン)氏が『EUとの合意が得られようが得られまいが、2019年10月31日の期限までには必ず離脱する』と約束したことによって、ブレグジットの時は現実的に迫ってきています。

英国のEU離脱問題は「ブレグジット(Brexit)問題」として知られていますが、この”ブレグジット”には、
・ノーディールブレグジット(合意なき離脱)
・ソフトブレグジット(穏健な離脱)
・ハードブレグジット(強硬な離脱)
という3つのパターンが存在します。

今回報じられている「合意なき離脱」は、離脱交渉で合意に至ることなく”何の取り決めもない状態のまま”離脱するケースのことを指すものであり、このパターンになってしまった場合にはこれまでになかった関税手続きなどが発生し、英国では輸入にどれほどの時間がかかるかもわからなくなるため「商品の品切れ」や「物価の高騰」などが起こり、生活や経済活動に大きな影響が出る可能性があると懸念されています。

ブレグジットで「法定通貨」も危機的状況に?

ジョンソン首相の発言は「合意なき離脱」が現実味を帯びてきていることを示しており、このような状況の中で英ポンド(GBP)の価格も今年4月頃から下落し続けています。

ブロックチェーン技術を活用した分散型金融インフラの構築を目指している「CommerceBlock(コマースブロック)」のCEO、Nicholas Gregory(ニコラス・グレゴリー)氏は、合意なき離脱は主要な2つの法定通貨のボラティリティ(価格変動幅)を高めるなど、重要な問題に発展する可能性があると指摘しています。

合意なきEU離脱は、2つの主要な法定通貨間で混乱とボラティリティを生み出すだけでなく、世界の主要な法定通貨の不確実性と脆弱性を露呈させることになるため、グローバルシステムのアイデンティティ危機も引き起こすことになります。

2020年、ビットコインは「世界的な安全資産」に

ビットコインは価格の乱高下はあるものの、長期的に見ると上昇を続けているため、多くの投資家たちは「”価値の保存手段”として優れている」と考えており、特定の国の情勢悪化などの影響も受けにくいことなどから、”新しい資産の避難先”としても認識されています。

このような特徴を持つビットコインは、法定通貨に対する信頼が低下している国などで特に需要が高まっており、今回のブレグジット問題でもビットコインに大量の資金が流れる可能性があると見られています。

グレゴリー氏は「英国の合意なきEU離脱」が現実化した場合には、世界経済におけるビットコインの立ち位置が根本的に変わる可能性があると主張しており、次のように述べています。

2020年になると、大衆主義で政治的に不安定な世界の影響によって、ビットコインやその他の仮想通貨は”安全な避難先”としての地位をさらに固めていくことになるとみています。

ビットコインにも「取引所などでのハッキング被害」や「秘密鍵の紛失」など、複数の問題やリスクが潜んではいるものの、最近ではそのような問題に対処するための施策や新しいサービスの開発などが積極的に進められているため、現在準備中の複数のサービスが開始されれば、BTCはこれまで以上に魅力的で安心できる資産になっていくとも予想されます。

これまでにも複数の大手企業が「2020年には新しいサービスを開始する予定だ」と発表しているため、それらのサービスが提供されることによってビットコインの安全性はさらに向上し、安全資産としての認識も広まっていく可能性があると考えられます。

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