Alibaba Group(アリババグループ)傘下の映画製作・配給会社である「Alibaba Pictures(アリババ・ピクチャーズ)」が、現在製作中の新作映画「Striding into the Wind」の配信権利をトークン化しようと計画していることが中国メディア「中国網」の報道で明らかになりました。
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新作映画の「配信権利トークン化」を計画
Alibaba Pictures(アリババ・ピクチャーズ)は、ニューヨークを拠点とする分散型エンターテイメントプラットフォーム「Breaker(旧:SingularDTV)」と協力して新作映画「Striding into the Wind」の配信権利をトークン化し、映画を海外に配信していくことを計画していると伝えられています。
Breakerは、映画などのコンテンツを視聴者に直接提供できるピアツーピア(P2P)のコンテンツ配信プラットフォームを手掛けており、従来の配信プラットフォームを介さずに直接コンテンツを視聴者に提供して支払いを受け取ることができる環境を提供しています。
「Alibaba Pictures」のシニア・バイスプレジデントでありながら、Alibabaの発券アプリ「Taopiaopiao」のCEOでもあるLi Jie氏は今月20日に開催された中国の映画祭「金鶏百花映画奨」での講演中にこの計画を明らかにし、「映画業界ではブロックチェーン関連の議論が頻繁に行われている」と述べています。
同氏によると、世界市場と比較すると中国の映画市場は良好な状態を保っているとのことで、ブロックチェーンのような新しい技術を取り入れることによって、中国映画市場の高い成長率を維持することができるとされています。
また「Alibaba Pictures」は、映画製作者と映画ビジネスの効率を向上させ、映画業界の様々な分野との繋がりを強化するための新しいインフラとプラットフォームを構築しているほか、トップ映画会社との長期的な戦略的協力にも取り組んでいると伝えられています。
ブロックチェーン技術はこれまでにも映画や音楽などのコンテンツ配信プラットフォームで積極的に活用されているため、今後は大手企業がブロックチェーン技術を取り入れることも増えていくと予想されます。