中国の北京警察が現地の仮想通貨取引所「BISS」を閉鎖し、関係者10名以上を逮捕したことが地元メディア「搜狐」の報道で明らかになりました。閉鎖の理由などに関する詳しい情報は明らかにされていないものの、中国では仮想通貨取引所の取り締まりを強化することが発表されていたため、今後の動きには注目が集まっています。
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業務停止命令で「全ての取引・出金」を一時停止:BISS
中国のメディア「搜狐」の報道によると、北京警察は現地の仮想通貨取引所「BISS」を閉鎖し、取引所の関係者10名以上を逮捕したと報じられています。
中国事情に詳しいことでも知られる仮想通貨投資会社「Primitive Ventures」の創業メンバーDovey Wan(ドビー・ ワン)氏によると、この仮想通貨取引所は”比較的知名度の高い仮想通貨取引所”であり、このニュース自体も現地の仮想通貨コミュニティの間では2週間ほど前から知られていたとされています。
「取引所閉鎖」の理由についての詳しい情報は明らかにされていませんが、BISSは2019年11月19日のブログ投稿で同社が中国当局から業務停止を命じられていることを認めており、19日時点で全ての取引と出金が一時的に停止されていると報告しています。またこの発表では「同社が中国当局の調査に全面的に協力していること」や「ユーザーの資産が安全であること」も報告されており、調査が完了するとユーザーは資産にアクセスできるようになると説明されています。
中国の中央銀行である「中国人民銀行」は先日、仮想通貨取引所の取り締まりを強化することを発表しており、22日には「中国深センの規制当局が仮想通貨取引規制に従わない39の取引所を特定した」ということも報告されていました。
今回の取引所閉鎖はこれらの調査に関連していると考えられるため、一連の報道が正確な情報であれば今後はさらに多くの仮想通貨取引所で同様の措置が取られる可能性があると考えられます。中国で多くの仮想通貨取引所が閉鎖されることになれば、仮想通貨市場にも大きな影響がでる可能性もあるため、今後の動きには注目が集まっています。