麻生 太郎(あそう たろう)財務相が2020年1月6日に全国銀行協会の賀詞交歓会の中で、中国人民銀行が開発を進めている「デジタル人民元」の台頭に警戒感を示すコメントを語ったことが「ロイター」の報道で明らかになりました。
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「国際決済で普及する可能性」を警戒
麻生 太郎(あそう たろう)財務相は全国銀行協会の賀詞交歓会の中で、中国の中央銀行である「中国人民銀行」が開発を進めているデジタル通貨「デジタル人民元」について言及し、『デジタル人民元が国際決済で使われることを頭に入れておく必要がある』と語ったと伝えられています。
麻生財務相はこれまでにも仮想通貨やステーブルコインなどについて自身の考えを語っていましたが「デジタル人民元」についてコメントしたのは初めてであるため、今回の発言には注目が集まっています。
「デジタル人民元」には昨年から世界中で注目が集まっており様々な意見・憶測が出ていますが、麻生財務相はこの新しいデジタル通貨に対して『米ドルで決済してきた日本にとって”極めて大きな問題だ”』と語ったと報じられています。
さらに麻生財務相は『米国では”アンチ・チャイナ”が上下両院でほぼ100%だろう』と指摘し、米国大統領がDonald Trump(ドナルド・トランプ)氏から代わったとしても、米国の中国に対する強い警戒心は変わらず『令和の新時代が米中新冷戦の始まりだったと後世の歴史が書くと思う』と語ったと伝えられています。
「デジタル人民元」が国際決済に与える影響力に対して警戒感を示した麻生財務相は『日本政府としても国益を踏まえて対応していく』との方針を語ったとのことです。また同氏は『超低金利はそう簡単になくならない』とも述べており、それぞれの銀行に対して『柔軟な発想と柔軟な対応を期待する』と話したと伝えられています。
数年前までは米ドルが世界中で一般的に使用されていましたが、現在は「ビットコイン・ステーブルコイン・Libra・デジタル人民元」などといった新しい通貨が続々と誕生してきており、それらの通貨が世界中で注目を集めてきているため、今後は世界情勢も踏まえながら各通貨の状況を見ておくことが重要になっていくと予想されます。
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