取引所からのビットコイン出金が急増|3月の暴落後に「310,000BTC以上」が移動
ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格が短期間で50万円付近まで暴落した2020年3月12日以降、仮想通貨取引所から310,000BTC以上が出金されていることが仮想通貨・ブロックチェーンのデータ分析企業「Glassnode(グラスノード)」の報告で明らかになりました。
ブラックサーズデー後「31万BTC以上の出金」を確認
ビットコイン(BTC)の価格は2020年2月頃に110万円付近まで回復していましたが、その後は徐々に下落し、2020年3月12日の暴落によって一時的に50万円付近まで急落しました。
BTC価格が暴落した2020年3月12日はその後トレーダーの間で「ブラック・サーズデー(Black Thursday)」と呼ばれるようになりましたが、仮想通貨・ブロックチェーンのデータ分析企業である「Glassnode(グラスノード)」の報告によると、ブラック・サーズデー以降は仮想通貨取引所からのBTC出金が続いており、その額は310,000BTC(約3,000億円)以上にのぼると報告されています。
#Bitcoin has seen its largest prolonged withdrawal of funds from exchanges.
— glassnode (@glassnode) May 25, 2020
According to our data, over 310,000 $BTC have moved out of exchanges since Black Thursday.
Largest outflows:
Bitfinex: -126,845 BTC
Huobi: -95,496 BTC
BitMEX: -95,438 BTC
Data: https://t.co/cOtaJawJq9 pic.twitter.com/ZA2hple9O4
取引所から長期的に巨額のビットコインが出金されています。
私たちのデータによると、ブラックサーズデー以降「310,000BTC以上のビットコイン」が取引所から移動されています。
最も多かった出金:
Bitfinex:-126,845 BTC
Huobi:-95,496 BTC
BitMEX:-95,438 BTC
コールドウォレットで「長期保有」か
仮想通貨取引所から出金されたビットコインの多くは、仮想通貨をより安全に保管することができる「コールドウォレット」へと移動された可能性が高いと考えられており、半減期後の価格上昇を見越して長期的にビットコインを保有することを計画する投資家が増えているとみられています。
コールドウォレットに仮想通貨を移動すると仮想通貨を取引しづらくなりますが、半減期後などで仮想通貨価格が上昇しているタイミングでは「仮想通貨取引所に対するハッキング」が増加する傾向にあるため、ビットコインに長期投資している投資家の人々は暴落時にBTCを購入して、コールドウォレットに移していると考えられます。
出金されたビットコインが今後再び仮想通貨取引所へと移動される可能性もあるとは考えられますが、2020年4月時点で0.5ドル(約53円)前後で推移していたビットコインのトランザクション手数料はここ最近で上昇してきており、先日20日のトランザクション手数料は4月の10倍以上に相当する「6.6ドル(約700円)」まで増加しているため、送金手数料が高額な現状で取引所へとBTCを移動する可能性は低いとも考えられます。
2019年11月27日〜2020年5月25日 ビットコインの平均トランザクション手数料(画像:bitinfocharts.com)
ビットコイン価格は依然として100万円前後での推移を続けていますが、仮想通貨業界では今回の"BTC大量出金"の報告を受けて『再び大幅な価格暴落が見られる可能性は低い』と予想する意見も出ています。
ビットコイン関連の記事はこちら
2020年5月26日|ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格
ビットコイン(BTC)の価格は今月8日に106万円付近まで回復して以降は横ばいの状態が続いており、2020年5月26日時点では「1BTC=954,750円」で取引されています。価格上昇への期待感は高まってきていますが、今後も引き続き価格急落への警戒が必要であると考えられます。