インドでは先月末に同国の中央銀行であるインド準備銀行(RBI)から『暗号資産関連の銀行口座開設に禁止事項はない』との公式発表が行われたため「暗号資産業界に春が訪れる可能性がある」と期待されていましたが、「The Economic Times」の報道によると、インドの財務省は”暗号資産(仮想通貨)の禁止”を提案していると伝えられています。
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インド暗号資産市場に「大打撃」の可能性
インドでは、同国の中央銀行にあたるインド準備銀行(RBI)の命令によって「暗号資産関連企業や投資家の人々が銀行サービスを受けれない」という問題が発生していましたが、先月末にはインド準備銀行から正式に『暗号資産関連企業やトレーダーの銀行口座開設を禁止するような制限はない』という見解が示されたため、”インドの暗号資産市場に春が来る”として世界的に注目されていました。
しかし「The Economic Times」の報道によると『インドの財務省は暗号資産(仮想通貨)を禁止することを計画している』とされています。財務省は政府高官の発言を元にして省庁間協議に”暗号資産の包括的な禁止”を提案しているとのことで、この提案が省庁間協議を通過すると内閣でまとめられた後に議会に提案されることになると伝えられています。
2019年7月にインド政府の専門家委員会が作成した暗号資産を全面禁止とする規制案では『インド国内では暗号資産をマイニング・生成・保有・販売・取引・発行・譲渡・処理・使用することはできない』といった内容が記されており、これらの項目に違反した場合には「最大10年の懲役を課す」とも記されていたため、このような厳格な内容の法案が制定された場合には発展しつつあったインドの暗号資産市場に深刻な打撃を与える可能性があると懸念されています。
インドでは過去数ヶ月間に渡って暗号資産関連のプロジェクトが積極的に進められており、「BINANCE(バイナンス)」や「OKEx(オーケーイーエックス)」などといった大手暗号資産取引所もインド市場進出に向けた取り組みを行なっていましたが、暗号資産禁止案が正式に認められることになれば、そのような企業も撤退を余儀なくされると予想されます。