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ブロックチェーン基盤の「電力取引・トレーサビリティシステム」で特許取得:みんな電力


再生可能エネルギーを中心とした電力の販売などを行っている「みんな電力株式会社」は2020年7月2日に、ブロックチェーンを活用した電力取引・トレーサビリティシステムに関する3件の特許を申請し、うち2件の特許を所得したことを発表しました。残る1件の特許技術に関しては『特許審査を終了して、設定登録待ちの状態である』と説明されています。

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ブロックチェーン関連技術で「3つの特許」を申請

再生可能エネルギー事業会社として2011年に設立された「みんな電力」はこれまでにも様々なサービスを展開してきており、2016年に発電者と生活者をつなぐ電力小売りサービス「顔の見える電力」の提供を開始し、2018年にはブロックチェーン技術を活用した電力取引・トレーサビリティシステムを商用化、2020年には清潔な空気環境の選択につながる空気環境改善事業「みんなエアー」を開始しています。

再生可能エネルギーを中心とした電力の販売を行っている同社は、約40万kWの再生可能エネルギー電源の集約に成功しており、事業で使用する電力の100%を再生可能エネルギーで補うことを目指している国際的な企業連合「RE100」に加盟している企業などに再生可能エネルギー電力を直接発電所から購入できる「ENECT RE100」プランなども提供しています。

今回の発表では同社が「ブロックチェーンを活用した電力取引・トレーサビリティシステム」に関する3件の特許を申請し、うち2件の特許を所得したことが報告されています。

分散型電源主体のエネルギー利用拡大を促進

みんな電力は今回の特許申請・取得について『知的財産ポートフォリオを強化することによって再生可能エネルギーを直接取引するオープンプラットフォームの構築を推進し、需要家・発電事業者・小売電気事業者などに幅広く利用してもらうことによって分散型電源主体の新たなエネルギー利用拡大に貢献していきたいと考えている』と説明しています。

みんな電力が現在保有している知的財産としては、以下の4つが挙げられています。

【保有知的財産】

(※1)PPA:発電事業者と小売電気事業者との間で結ぶ電力販売契約のこと

【特許番号および出願番号】

みんな電力は今後も電力取引・トレーサビリティシステムを幅広いユーザーに提供するために「低コスト化・高速化・高機能化」に向けた開発を継続し、知的財産ポートフォリオの強化に努めていくと説明しています。

パブリックブロックチェーンを活用している同社は、当初「ネム(NEM/XEM)」の技術を活用していたものの、現在は「ステラ(Stellar/XLM)」の技術を採用しています。しかし、活用するブロックチェーンに関しても今後も適切なブロックチェーンを選択・採用する方針だと伝えられています。

>>「みんな電力」の公式発表はこちら