アルトコインシーズン到来?一部銘柄に資金集中:CryptoQuant

by BITTIMES   

限定的なアルトコインシーズンを示唆

仮想通貨分析プラットフォームCryptoQuantのCEOであるキ・ヨンジュ氏は2025年2月21日に、アルトコインシーズンが始まった可能性があるとの見解を示しました。

CryptoQuant社のデータによると、中央集権型取引所(CEX)における「アルトコイン取引量の90日移動平均」が2024年11月中旬以降に上昇しており、投資家のアルトコインへの関心が高まっていることが示されています。

CryptoQuantの画像紫の線がAlt/BTCの取引量比率(画像:CryptoQuant)

同氏は自身のX(Twitter)の投稿で、アルトコインの取引量比率がビットコイン(BTC)の2.7倍に達したことを指摘し、一部のアルトコインに限定されるものの「アルトシーズンが始まった」と述べています。

アルトシーズンが始まりました。

BTCからアルトコインへの直接的な資金ローテーションは見られませんが、ステーブルコイン保有者がアルトコインへの投資を積極化させています。アルトコインの取引量はビットコインの2.7倍に達しています。

市場の主導権を示すBTCドミナンス(市場占有率)は、もはやアルトコイン相場の判断材料とはなりません。現在は取引量が重要な指標となっています。

ただし、上昇しているのは一部の銘柄に限られており、投資家のみなさんは慎重な銘柄選択をお勧めします。

また、同氏は「新たな流動性がない固定されたパイを巡るPvP(参加者同士)の戦いのように感じる」とも指摘しており、市場全体が一斉に上昇する従来型のアルトラリーではない点に警鐘を鳴らしています。

今シーズンのアルトコイン上昇はごく一部の銘柄に限られています。

新たな流動性が入ってこない中、限られた資金を奪い合うPvPのようです。取引量の増加が市場の活発化を示しています。

ステーブルコイン供給拡大が影響

今回、アルトコインシーズンが語られる背景には、特定のアルトコインへの資金流入が顕著になっていることが挙げられています。

2024年11月の米大統領選以降、XRPトロン(TRX)トン(TON)カルダノ(ADA)ソラナ(SOL)といった主要レイヤー1アルトコインが大幅な価格上昇を遂げ、市場を牽引しました。

特にXRPは、3年ぶりに1ドルの大台を突破し、その後も上昇を続けて一時3ドルに達するなど顕著な成長を見せています。こうした一部アルトコインの急騰により、これまでのビットコイン優位の市場構造に変化が生じ、BTCドミナンスは下落傾向を示しています。

加えて、市場を下支えする要因として、ステーブルコインの供給増加も注目されています。

2月1日に公開されたCryptoQuantの週次レポートによれば、米ドル連動型ステーブルコイン全体の時価総額は約2,040億ドル(約31兆円)となり、史上最高水準を更新しました。特にUSDコイン(USDC)の流通量は約20%増加し、過去1年で最も速いペースで拡大していることが示されています。

CryptoQuantは、このステーブルコインの供給拡大が仮想通貨価格の上昇と密接に関連していると指摘しており、これら潤沢な「待機資金」が一部アルトコインへの買い圧力となっている可能性があると見られています。

新規の資金流入が鍵に

ただし、今回言及されているアルトコインシーズンは「厳選された銘柄のみが上昇する局所的な状況」である点に注意が必要とされています。

ヨンジュ氏の1月の投稿では「アルトコイン市場は新規資金の流入がない中で、既存資金が循環しているだけ」と指摘しており、実際に強力なファンダメンタルズや話題性を持つアルトコインのみが大きく値を伸ばしています。

イーサリアム(ETH)など主要アルトコイン全般への資金流入は見られず、現在のアルトコインシーズンは「ビットコインからアルトコインへの大規模な資金移動」という側面より「豊富なステーブルコイン資金が一部のアルトコインに流入」といった側面が強いと見られています。

一方で、ステーブルコイン供給の拡大によって市場の下支えとなる流動性は確保されているといった見方もあり、今後、仮想通貨規制の明確化などの好材料が加われば、新規資金の流入によるアルトコイン相場の活性化につながる可能性も指摘されています。

最近では、中国政府の景気対策への期待や、米国市場での仮想通貨ETFを巡る動向など好材料も出てきており、これらが新規資金流入の呼び水となるかに注目が集まっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=149.22円)

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Souce:CryptoQuantレポート
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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