この記事の要点
- 米上院銀行委員会が利回り禁止条項入りのCLARITY法案草案を来週公開へ(2026年3月28日)
- ステーブルコイン「USDC」発行のサークル株が草案報道を受け約20%急落
- コインベースが業界と連携し対抗案を策定、上院への働きかけを強化
- 法案の2026年内成立確率はPolymarketで60%前後まで低下
利回り禁止条項入りのCLARITY法案草案、来週公開へ
2026年3月28日、米上院銀行委員会が仮想通貨市場構造法「CLARITY(クラリティ)法案」の草案を来週中に公開する見通しであることが明らかになりました。
Fox Businessの記者エレノア・テレット氏によると、同草案にはステーブルコインへの利回り付与を「直接・間接を問わず」広く禁止する条項が新たに盛り込まれており、Coinbase(コインベース)を含む仮想通貨業界はこの内容を支持できないとして対抗案の策定に動いています。
🚨NEW: A staffer for @SenThomTillis (R-NC) tells me his office plans to publicly release legislative text next week detailing stablecoin yield/rewards provisions, as talks with stakeholders continue.
The move comes after @coinbase and other crypto stakeholders were unsatisfied…
— Eleanor Terrett (@EleanorTerrett) March 27, 2026
🚨速報:トム・ティリス上院議員(ノースカロライナ州・共和党)のスタッフによると、関係者との協議が続く中、ステーブルコインの利回り・報酬に関する規定を盛り込んだ法案テキストを来週中に公表する予定であることが明らかになりました。
この動きは、今週初めに一部の業界リーダーに提示された合意案の内容についてコインベースなどの仮想通貨関連企業が満足していなかったことを受けたものです。
上院銀行委員会はイースター休暇明けの4月にマークアップ(修正審議)を実施する方針で、業界が対抗案を正式提出するまでの時間的余裕は限られています。草案公開から修正交渉が間に合うかどうかが、最初の分岐点となります。
ステーブルコインの報酬プログラムを利用しているユーザーにとっては、現行サービスの継続可否が草案の最終形次第となる状況で、法案の行方が注目されています。
「ホワイトハウス合意から逸脱」
ステーブルコイン利回り禁止をめぐる業界との攻防
「直接・間接を問わず」禁止、草案の利回り規定
テレット氏が3月25日に報じた内容によると、最新草案では、プラットフォームがステーブルコイン、または同等の機能を持つ資産に対して利回りを提供することを広く禁じる方向性が示されています。
一方で、ロイヤルティポイントや販促報酬など、活動連動型のインセンティブは引き続き認められる見通しです。ただし、具体的な許容範囲の定義や脱法防止ルールについては、SEC(米証券取引委員会)・ CFTC(商品先物取引委員会) ・財務省の3機関が1年以内に共同で策定するとされています。
この規定に対し仮想通貨企業や業界団体は、「既存銀行を優遇する内容であり、消費者の支持を集めてきた報酬プログラムの根幹を損なう」と強く反発しています。
草案ショックで株価急落、業界は修正交渉へ
草案の概要が伝わった3月25日、ステーブルコイン「USDコイン(USDC)」の発行体であるサークル社の株価は約20%下落し、101ドル(約1万6,000円)付近まで値を下げました。
コインベースの株価も同日約10%下落しており、市場の警戒感が一気に高まっています。
こうした市場の反応を受け、コインベースのグローバル投資調査責任者であるデビッド・ドゥオン氏は、業界関係者と連携しながら対抗案を策定していることを明らかにしました。
対抗案では、顧客保護と持続可能な報酬プログラムの維持を両立させるうえで、なぜ条項の修正が必要なのかを具体的に示す内容になるとみられています。
業界側は「草案の表現があまりにも広範であり、ステーブルコインを活用した既存サービスのほぼすべてが禁止対象に含まれかねない」と指摘しています。
コインベースのほかにも複数の仮想通貨企業が上院オフィスへの働きかけを強めており、条項の修正を求めるロビー活動は週を追うごとに活発化しています。
草案公開後も協議継続、交渉の着地点は見えず
草案は来週公開される見通しとなっていますが、上院銀行委員会がマークアップの正式日程を設定するかどうかは現時点で未定です。
公開後に内容がさらに修正される可能性もあり、業界各社が対抗案をどのような形式で正式提出するかについても、上院側との協議が続いています。
立法側は利回り規制を厳格化しつつ、一部の消費者向けインセンティブを残す方向で調整を進めています。一方で企業側は、「過度な規制はイノベーションと消費者の選択肢を損なう」と主張しており、双方がどこで折り合えるかが最大の課題となっています。
4月末が事実上の分岐点に
押し目買いが入る一方、法案成立への不透明感が増す
こうした規制強化の動きは、仮想通貨関連企業の株価や予測市場にも影響を与えています。
サークル株の急落を受け、翌25日にはARK Invest(ARKインベスト)が約1,630万ドル(約26億円)相当のサークル株を取得するなど、一部投資家による押し目買いの動きも見られました。
一方、Polymarket(ポリマーケット)の予測市場では、CLARITY法案が2026年中に成立する確率は足元で60%前後まで低下しています。交渉難航への警戒感が強まっており、市場では法案成立までの道のりを慎重に見極める動きが広がっています。
コインベースと業界関係者が協調した対抗案を上院側に提示できるかどうかが、利回り規制の最終内容や法案成立の可否を左右する重要な局面となっています。
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Source:エレノア・テレット氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像
























