クラリティ法案「4月マークアップが射程」米仮想通貨規制に決着の道筋

クラリティ法案「4月マークアップが射程」米仮想通貨規制に決着の道筋

この記事の要点

  • 2026年4月13日、WH顧問ウィット氏ウィット氏が争点解消の進展を明言
  • CLARITY法案は4月中の上院銀行委採決が視野に
  • SECとCFTCの管轄区分が初めて法的に明確化へ
  • 仮想通貨企業の登録要件や開示義務が整理される見通し
目次

CLARITY法案、4月採決が射程圏に

トランプ米大統領の最高仮想通貨顧問を務めるパトリック・ウィット氏は2026年4月13日、仮想通貨市場構造法案「CLARITY(クラリティ)法案」について、”解決不可能”だった争点の多くが解消されたとの認識を示しました。

ウィット氏の発言を受け、数カ月にわたり停滞していた立法交渉は最終調整段階に入り、4月中にも上院銀行委員会でのマークアップ(修正審議)および採決が実施されるとの見方が強まっています。

法案が成立すれば、仮想通貨(暗号資産)取引所・発行体・投資家がSEC(米証券取引委員会)CFTC(米商品先物取引委員会)のいずれの管轄下で事業を行うべきかが初めて明確に定義され、米国におけるデジタル資産規制の基盤が確立されることになります。

これまでグレーゾーンのまま事業判断を迫られてきた仮想通貨関連企業は、登録要件・開示義務・新サービス展開の基準を明確に把握できるようになり、規制リスクを織り込んだ意思決定が可能となります。

SEC・CFTC・ステーブルコイン|3つの争点と決着の道筋

「解決不可能」十数件の論点が大幅絞り込みへ

ウィット氏はソラナ政策研究所のイベント会場で行われたインタビューで、数ヶ月前の交渉段階を振り返りました。

当時は、妥協不可能な陣営間の対立により「現実的でなく解決不可能」と感じられた十数件の論点が存在していたといいます。

それらの争点は現在大幅に絞り込まれており、同氏は「多くの問題を解決できたという事実に勇気づけられている」と述べました。

法案の柱は、SECとCFTCの管轄権明確化・仮想通貨取引所に対するルール設定・事業者への情報開示義務の3点で構成されており、このうち現在も最大の難所として残っているのがステーブルコインの取り扱いです。

ステーブルコイン報酬規定、銀行とWHが衝突

争点の核心は、ステーブルコイン保有者への報酬(利回り)付与をどこまで認めるかという点にあります。

2025年7月に成立したステーブルコイン規制「GENIUS法」は、発行体が保有者に直接利息を支払うことは禁じられた一方、コインベースのような第三者プラットフォームを通じた報酬提供は制限の対象外とされており、この線引きをめぐる業界の主張は割れたままです。

仮想通貨業界側は「報酬制限がイノベーションを阻害する」と主張し、銀行業界側は預金が伝統的金融機関から流出する「デポジット・フライト(預金流出)」を懸念しており、両者の主張は真っ向から対立してきました。

こうした対立が続くなか、ホワイトハウスの大統領経済諮問委員会(CEA)は4月8日に公表したレポートで、ステーブルコインの報酬付与が銀行融資や信用環境に意味のある影響を与える可能性は低いとの分析を示しています。

これに対し全米銀行協会(ABA)のエコノミストは4月13日のブログ記事で「CEAは間違った問いを分析している」と反論し、禁止の影響ではなく報酬許容下でのデポジット・フライトこそが本質的な懸念だと指摘しました。

ABAは報酬付きステーブルコインが普及した場合、地域銀行からの預金流出によって地方の融資能力が毀損されると警告しており、利回り禁止を軸とした妥協案の採用を改めて求めています。

「数週間で本会議へ」ウィット氏が描く最短道筋

業界対立が長期化する一方で、ウィット氏はインタビューの中で「4月中のマークアップを目指している。数週間のうちに法案を本会議へ進めたい」と述べ、上院銀行委員会での審議を最短で突破する構想を示しました。

上院農業委員会は2026年1月にCFTC管轄部分を可決済みで、残る関門は上院銀行委員会による証券関連部分の通過となります。

ウィット氏によると、銀行委員会通過後は上院本会議での調整プロセスに数週間から1カ月を要する見通しで、可決されれば下院との最終調整を経てトランプ大統領の署名による成立プロセスに進みます。

4月末通過なるか、上院銀行委に集まる視線

立法を急ぐ動きは行政側からも強まっており、スコット・ベッセント財務長官は4月8日にウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿でデジタル資産ルール整備の急務を訴えました。

同日にはSEC・CFTC両委員長も議会へ早期可決を要請しており、政権主導での立法圧力が強まっています。

一方、ギャラクシー・デジタルのアレックス・ソーン氏は4月末までに委員会を通過しなければ2026年中の成立が難しくなるとの見通しを示しており、残された時間は限られています。

上院銀行委員会でのマークアップが予定通り4月中に実施されるか、ステーブルコイン報酬をめぐる銀行業界との最終調整が着地するかが、米国仮想通貨市場の規制空白を埋められるかどうかを決める最大の焦点となります。

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Source:Coindeskインタビュー
サムネイル:AIによる生成画像

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

仮想通貨ニュースメディア「BITTIMES(ビットタイムズ)」編集長。2016年にBITTIMESを創業し、暗号資産・ブロックチェーン・Web3領域の取材・執筆を10年近く継続。ビットコイン・イーサリアムをはじめとする主要銘柄の動向から、国内外の規制・税制・DeFi・NFTまで幅広くカバー。

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