この記事の要点
- Sui財団がガスレス送金機能をメインネット実装
- 主要ステーブル7銘柄が手数料0ドルで送金可能に
7銘柄のガス代撤廃「恒久仕様」で実装
Sui(スイ)財団は2026年5月20日、ステーブルコインを送金できる「ガスレス・ステーブルコイン送金」機能をメインネットに実装したと発表しました。
新機能ではUSDC・USDsui・USDYなど主要ステーブルコイン7銘柄を対象に、Suiネットワーク上の送金手数料が0.00ドルへ引き下げられており、ユーザーはSUIトークンを保有せずにステーブルコインを移動できる環境へ移行しています。
これまでSui上で送金を行う際にはガス代支払い用のSUI調達が必要でしたが、今回の恒久仕様化によって個人・企業の双方で残高管理や運用負担の簡素化が進められました。
あわせてデジタル資産インフラ大手のFireblocks(ファイアブロックス)は、機能ロールアウト前の段階で統合を完了しており、機関投資家向けでもSui上のステーブルコイン決済が利用可能となっています。
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7銘柄の手数料ゼロ化とFireblocks統合
SUI保有が送金前提だった従来の制約
ブロックチェーンでは通常、ネットワーク手数料(ガス)の支払いに各チェーンのネイティブトークンが必要となるため、SuiでもこれまではSUIトークンの保有が送金時の前提条件となっていました。
このため、ステーブルコインのみを保有する個人や企業でも、送金時には別途SUIを調達・管理する必要があり、運用面での負担が発生していました。
今回のガスレス送金では、このガス管理の仕組み自体がプロトコルレベルで見直されており、Sui財団は補助金や期間限定施策ではなく、メインネット上の恒久仕様として提供すると説明しています。
7銘柄がゼロ化、機関向けも即時開放
ガスレス送金の対象となるのはUSDsui・suiUSDe・AUSD・FDUSD・USDB・USDC・USDYの7銘柄で、バリデータへのロールアウトにあわせてSuiネットワーク上の送金手数料は0.00ドルへ移行しています。
機関向けでは、14兆ドル(約2,224兆円)超のデジタル資産取引を保全してきたFireblocksが事前統合を完了しており、金融サービス事業者は、追加設定なしでSui上のステーブルコイン決済へ接続できる環境が整えられています。
加えて、複数の機関向けカストディアンや個人向けウォレットでも、ローンチ時点からガスレス送金への対応が進められており、企業・個人の双方で手数料ゼロ送金の導入が始まっています。
Mysten Labs共同創業者兼CPOのアデニイ・アビオドゥン氏は「創業当初から、自分の資金を動かすのに個人が手数料を払うべきではないと考えてきた」と述べており、今回の実装をSuiネイティブの米ドルステーブルコイン展開と並行する決済戦略の一環として説明しています。
AIエージェントと少額決済へ広がる利点
こうした機関向け決済インフラの拡大と並行して、手数料が事実上ゼロになることで、これまでコスト負担が大きかった少額決済にも利用領域が広がり始めています。
Fireblocksで決済・ネットワーク部門を率いるラン・ゴルディ氏は「機関がオンチェーン決済フローを構築する際の大きな摩擦点を取り除いた」と評価しており、ガス管理の省略が企業の財務運用負担を直接軽くするとみられています。
加えて、取引コストを抑えながら自律的に経路選択を行うAIエージェントにとっても、ガスレス決済への対応は導入しやすい構成となっており、エージェンティック・コマース分野での検証も進められています。
Suiでは2025年8月以降、ステーブルコイン送金量が累計1兆ドル(約158兆円)を超えており、今回のガスレス送金実装も機関・個人向け決済領域への導入拡大とあわせて展開されています。
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国内ウォレット接続実証、決済基盤の裾野拡大
ステーブルコイン決済の制度面では、米国で2025年7月に成立したGENIUS法(ジーニアス法・米国の決済用ステーブルコイン規制)の規則案公表や欧州のMiCA(暗号資産市場規則)施行など、整備が世界規模で並行して進んでいます。
国内でも5月13日、国産ウォレットがFireblocksへの接続実証を完了しており、秘密鍵を国内管理したままグローバル決済基盤へ接続する運用モデルが公開されています。
Suiによる恒久的なガスレス仕様は、機関カストディアンや個人ウォレットへの対応拡大が進められており、Fireblocks統合を起点とした企業向けステーブルコイン決済の導入も広がり始めています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.89 円)
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Source:Sui公式ブログ
サムネイル:AIによる生成画像




























