この記事の要点
- スペースXがIPO申請書で18,712 BTC保有を初開示
- 上場後はBTC評価損益が四半期決算へ継続反映
スペースXがIPO申請、18,712 BTC保有を初公表
イーロン・マスク氏率いるスペースXは2026年5月20日、IPO(新規株式公開)に向けた登録届出書「Form S-1」をSEC(米証券取引委員会)へ提出し、同社が18,712 BTCを保有していることを公式書類で初めて開示しました。
提出書類によれば、これらのBTCは取得原価約6億6,100万ドル(約1,050億円)で取得されたもので、1 BTCあたりの平均取得単価は約35,000ドルとされています。
現在のBTC価格水準では時価約14億5,000万ドル(約2,310億円)規模に相当し、Bitcoin Treasuriesでは、主要なBTCトレジャリー企業の一社として位置づけられています。
これまでオンチェーン分析データでは同社のBTC保有量が約8,285 BTCまで縮小したとの見方も出ていましたが、2024年末時点から保有数量に変化がないことが明記されており、第三者カストディアンに預託された状態で維持されてきた実態が確認されています。
ビットコイン市場の強気シナリオ
BTC損益が決算に直結、上場後は四半期ごと反映
2021年から保有、当初25,724 BTCから減少
スペースXがBTCを取得し始めたのは2021年で、テスラ(Tesla)が15億ドル(約2,380億円)規模のBTC購入を公表した時期とほぼ同時期だったとみられています。
データ集計サービスBitcoin Treasuriesによれば、当初の保有量は25,724 BTCだったとされています。
その後、一部BTCが売却されたとみられており、現在の18,712 BTCは当初保有量から約7,000 BTC減少した水準となっています。
2025年通期1.12億ドル損失、業績ブレ要因に
S-1ではBTC関連損益についても開示されており、2025年通期で約1億1,200万ドル(約180億円)の未実現損失を計上したことが明らかになっています。
一方、2024年通期にはBTC保有に伴う未実現利益として9億5,500万ドル(約1,500億円)を計上しており、BTC価格の変動が同社業績へ直接影響する構造となっています。
米国では2024年以降、暗号資産を公正価値で評価する新たな会計基準が導入されており、BTC価格の変動を四半期ごとの損益へ反映する処理が広がっています。
このため上場後は、BTC価格の変動が四半期決算へ直接反映されることになり、保有BTCの評価損益も継続的に開示される見通しです。
「SPCX」で上場申請|評価額2兆ドル超を目標
スペースXは今回のS-1で、ティッカーシンボル「SPCX」としてナスダック(Nasdaq)およびナスダック・テキサスへの上場を申請しています。
報道によれば、同社は2兆ドル(約317.8兆円)超の評価額と最大750億ドル(約12兆円)規模の調達を目指しているとされており、実現すれば過去最大級のIPOとなる見通しです。
S-1によると、2025年通期の売上高は186億7,400万ドル(約3兆円)に達しており、Starlink事業の拡大と仮想通貨(暗号資産)を含むトレジャリー戦略の両面が投資家の判断材料となっています。
マスク氏はクラスB株を通じて議決権の過半を握り続ける構造となっており、上場後も経営方針への支配的な立場を維持するとされています。
「BTCはエネルギーが支える真の通貨」
テスラと合計3万BTC超、四半期開示で透明性向上
マスク氏が率いるテスラも現在11,509BTCを保有しており、両社合計では30,000 BTC(23.3億ドル/3,700億円相当)を超える保有量となっています。
スペースXがSPCXとして上場した場合、これまで非公開だったスペースXのBTC保有状況が四半期ごとに開示されることになります。
これにより、これまで推計値での議論が中心だった企業BTCトレジャリーの動向が、世界最大級の保有企業の四半期実数で追えるようになり、SEC審査の進展と上場後初の決算開示にも関心が集まっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.89 円)
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Source:SEC提出書類
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