弱気相場でも積み上がる仮想通貨実需「RWA・予測市場」が過去最高に

弱気相場でも積み上がる仮想通貨実需「RWA・予測市場」が過去最高に

この記事の要点

  • Bitwiseが市場分析レポートを公開、重要チャート5件で第2四半期を検証
  • 価格下落でも収益・機関採用・RWA拡大が続き、市場基盤の成長を提示
目次

数字が示す仮想通貨市場、価格下落でも進む拡大

米仮想通貨運用会社Bitwise(ビットワイズ)のリサーチ責任者ライアン・ラスムセン氏は2026年7月14日、同社の四半期レポート「Bitwise Crypto Market Review」から自身が選んだ5つの重要チャートを公開しました。

同レポートは市場パフォーマンスからオンチェーンファンダメンタルズ、機関投資家の採用状況まで網羅する50以上のチャートで構成されており、その中から厳選された5つのチャートでは、2026年第2四半期の仮想通貨(暗号資産)市場を象徴する変化が取り上げられています。

対象となったのは、仮想通貨と関連株の値動きの違いやアプリケーションの収益拡大、RWA(現実資産)トークン化の成長、予測市場の利用拡大などで、市場の多面的な動向を示しています。

仮想通貨価格が下落するなかでも収益・利用・機関採用は伸びを続けており、ラスムセン氏は「これらのデータが”次のサイクルが築かれる基盤”を示している」と述べています。

価格・収益・採用で読み解く仮想通貨市場5チャート

仮想通貨と関連株、上半期で明暗

2026年上半期、仮想通貨価格は36%下落し、主要資産クラスでは金(マイナス7%)と並んで低調な推移を記録しました。

一方で、関連株は23%のリターンを上げ、新興国株を除くすべての主要資産クラスを上回っており、ビットワイズが算出する「Crypto Innovators 30 Index」は米国株(S&P 500)の2倍以上のリターンを達成しています。

ラスムセン氏はこの差について、ビットコイン(BTC)マイナーへのAI関連需要に加え、ステーブルコイン発行体やトークン化プラットフォームでウォール街の採用が広がっていることが背景にあると挙げています。

アプリ収益は「59億ドル」に

価格が軟調に推移する一方で、仮想通貨の実利用は着実に拡大しており、過去12カ月間にアプリケーション上位10件が生み出した合計収益は59億ドル(約9,440億円)に達しています。

上位3アプリのパンケーキスワップ(PancakeSwap)、ハイパーリキッド(Hyperliquid)、アーベ(Aave)は、いずれも約10億ドル(約1,620億円)の収益を記録しており、取引やレンディング、ステーキングによる手数料収入が弱気相場でも維持されている状況が示されました。

米国債や社債が牽引、RWA330億ドル

アプリケーションの収益拡大に続き、オンチェーンで扱われる資産にも成長が広がっています。

トークン化されたRWA(現実資産)は第2四半期に過去最高の330億ドル(約5.3兆円)へ到達し、四半期ベースで12%、年初来では45%の成長を記録しています。

この成長を支えているのはトークン化米国債や社債、株式、ベンチャーキャピタルなどで、スコット・ベッセント米財務長官も6月23日のニューヨーク・エコノミッククラブでの講演で、デジタル資産やトークン化、新たな決済システムがお金の未来を形作るとの考えを示しました。

予測市場の建玉と取引高がともに過去最高

個人利用の拡大を示す事例として、予測市場でも記録更新が続いています。

建玉(未決済ポジション)は第2四半期に18億ドル(約2,920億円)へ拡大し、取引高も430億ドル(約7兆円)で過去最高を更新しました。

ラスムセン氏は、スポーツが最大カテゴリーへ成長したことに触れたうえで「Polymarket(ポリマーケット)などを利用する多くのユーザーが仮想通貨の基盤技術を意識せず予測市場を利用している」と説明しています。

また同氏は「2026年の米中間選挙が近づくにつれ、政治関連イベントの増加によって取引高と建玉はさらに過去最高を更新する可能性がある」との見通しも示しています。

ビットワイズが重視するファンダメンタルズ

5つのチャートでは、価格が低迷する局面でも収益や利用、機関投資家による採用が拡大を続けていることが示されました。

こうした見方は業界全体にも広がりつつあり、ビットワイズのハンター・ホースリーCEOは6月、現在の仮想通貨市場をネットバブル崩壊後のIT業界になぞらえ、実績を示した企業やプロジェクトが選別される局面に入っているとの見方を示しています。

RWAトークン化の分野ではモルガン・スタンレーやNYSEなど伝統的金融機関の参入も続いており、オンチェーンで資産を発行・流通させるインフラ整備が進んでいます。

ラスムセン氏は「50以上のチャートのどれも”仮想通貨価格は底を打ったのか”という問いには答えられない」と認めながらも、弱気相場でも積み上がる利用・収益・機関採用こそが次の上昇局面を支える土台になると述べています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=162.16 円)

>>価格予想関連の最新ニュースはこちら

Source:Bitwiseブログ
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

仮想通貨ニュースメディア「BITTIMES(ビットタイムズ)」編集長。2016年にBITTIMESを創業し、暗号資産・ブロックチェーン・Web3領域の取材・執筆を10年近く継続。ビットコイン・イーサリアムをはじめとする主要銘柄の動向から、国内外の規制・税制・DeFi・NFTまで幅広くカバー。

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