この記事の要点
- KAIAがfinojectと提携、日本でステーブルコイン・トークン化事業を本格展開
- JPYC最大発行チェーンの実績を基盤に、日本の金融機関との連携強化を推進
KAIA×finoject、JPYC軸の日本戦略始動
ブロックチェーン「Kaia(カイア)」を支えるKaia DLT財団は2026年7月24日、金融コンサルティングを手掛けるfinoject(フィノジェクト)と業務提携契約を締結したと発表しました。
今回の提携では、日本におけるステーブルコインやトークン化、デジタルアセット分野での事業機会の創出に加え、Kaiaの日本市場での事業展開を支援することを目的としています。
finojectは、日本の金融機関やスタートアップとKAIAをつなぐ役割を担い、金融規制や市場慣行に関する助言と国内での実装支援を継続的に提供する方針です。
KAIAはこうした協業を通じて、日本円ステーブルコイン「JPYC」の最大発行チェーンとして築いてきた基盤を生かし、日本でのステーブルコイン・トークン化事業を進めるとしています。
丸和HD、2300社にJPYC決済
JPYC最大チェーンKaia、規制知見で前進
Kaia誕生から1年でJPYC発行トップへ
その基盤となるKaiaチェーンは、LINEのブロックチェーン「Finschia(フィンシア)」と韓国Kakao(カカオ)の「Klaytn(クレイトン)」が2024年8月に統合して誕生しました。
Kaiaは現在420を超える分散型アプリケーション(DApp)と2億5,000万人以上の潜在ユーザー基盤を持ち、アジア最大級のWeb3エコシステムを形成しているといいます。
JPYCは2026年5月、発行・償還プラットフォーム「JPYC EX」の初の追加対応チェーンとしてこのKaiaに対応し、Kaia上での発行が始まりました。
対応開始の翌月にあたる2026年6月18日には、Kaia上のJPYC流通額が3.3億円を突破し、イーサリアム(ETH)やポリゴン(POL)など主要チェーンを上回る国内首位になったとKAIAが発表しています。
金融規制の実務を支えるfinojectの専門性
この成長の背景には、改正資金決済法の施行でステーブルコインが「電子決済手段」として制度化され、金融機関や事業会社の活用検討が本格化してきた日本の制度環境があります。
一方で、こうした技術基盤を日本で実際の事業へ展開するには、資金決済法をはじめとする金融規制への対応やAML/CFT(マネーロンダリング・テロ資金供与対策)の実務など、高度な専門性が求められるとKAIAは説明しています。
finojectは日立製作所などの大手企業からスタートアップまで幅広い顧客を持ち、ステーブルコインやセキュリティトークン(デジタル証券)の商品開発、AML/CFT態勢の構築、金融ライセンス取得支援などを手掛けてきたとしています。
同社を率いる三根公博氏は、仮想通貨(暗号資産)取引所bitFlyer Holdings(ビットフライヤーホールディングス)の元社長で、現在はJPYC株式会社の社外取締役も務めています。
「次世代の金融インフラを共に」両社が表明
KAIA DLT財団のソ・サンミン議長は「日本は規制の透明性と市場規模の両面で極めて重要な市場です」と述べ、finojectの知見を通じて日本の事業者とともに次世代の金融インフラを構築していく考えを示しました。
finojectの三根CEOも、日本のステーブルコイン・トークン化市場が本格的な立ち上がりを迎えるなかで「日本の事業者を結ぶ役割を、finojectとして担っていきたい」と述べています。
今回の提携に先立ち、KAIAは2025年6月に日本ブロックチェーン協会(JBA)へブロックチェーンメインネットとして初めて正会員として加入し、2026年6月には日本セキュリティトークン協会(JSTA)にも入会しています。
JPYC決済アプリ「ミセペイ」始動
コンビニ・カード連携、JPYC実利用が拡大
日本市場への布石が続く一方、JPYC自体の利用シーンも広がっており、コンビニ大手のローソンは2026年8月上旬からJPYCを使った店頭決済の実証実験を始める予定です。
店頭決済に加えて、クレジットカード大手の三井住友トラストクラブも2026年6月、ダイナースクラブカードなどのポイントをJPYCへ交換できるサービスを開始しました。
KAIA側も、LINE NEXT(ライン・ネクスト)と共同で展開するステーブルコイン基盤のアプリ「Unifi(ユニファイ)」を通じて、LINE上でJPYCなどのステーブルコインを日常的に利用できる導線の整備を進めています。
finojectとの提携を通じてKAIAは日本の金融機関との連携を強化し、JPYCを軸としたオンチェーン決済や送金サービスの実用化に向けた取り組みを進める方針です。
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Source:KAIA DLT Foundation発表
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