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ドバイが仮想通貨やブロックチェーンの開発を本格始動?

ドバイ(dubai)政府は、仮想通貨ブロックチェーンなどの開発を今後さらに本格化していく方針を明らかにし、「UAE Blockchain Strategy 2021(2021年UAEブロックチェーン戦略)」の開始を宣言しました。

2021年UAEブロックチェーン戦略

アラブ首長国連邦(UAE)の副大統領と首相であり、ドバイ首長国の首長でもあるシェイク・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム氏は、「UAE Blockchain Strategy 2021(2021年UAEブロックチェーン戦略)」の開始を宣言しました。

シェイク・ムハンマド殿下は2018年4月13日に開かれた式典で、ブロックチェーン技術の開発をさらに加速するために様々な政策を行うことを語っています。

「UAEは、テクノロジー採用の世界リーダーになる開発途上手段として、多様な側面の『未来産業』を開発する」

「連邦レベルでの政府取引の50%は、2021年までにブロックチェーン技術を使用して実施される」

「この技術の採用はアラブ首長国連邦の生活の質を反映し、市民の幸福度を高める」

「またこの技術は、時間と労力と資源を節約し、個人が自分の生活習慣や仕事に合ったタイムリーな取引を行うことができるようになる」

ブロックチェーンの採用は、ドキュメントを含むすべてのトランザクションにおいて年間約110億AED(約3200億円)と7700万時間の労働時間を節約することに貢献するとのことです。

アラブ首長国連邦のブロックチェーン戦略は、市民と居住者の幸福、政府の効率性、高度な法律、国際的な起業家精神、という4つの柱に焦点を当てています。

UAEは、訓練コース/イベント/ワークショップ/報告書を使用して、ブロックチェーンでの地位を確立し、分野に特化した大学コースや暗号化などの関連科目をサポートします。

政府取引の100%をブロックチェーン化

ドバイは、最終的にブロックチェーン技術を使って政府取引の100%の記録や処理を行うことを目指しており、具体的には次のような分野でブロックチェーンの利点を活用していくことを計画しています。

独自仮想通貨emCashの本格導入も近い?

ドバイ政府は、ドバイ経済省の子会社であるEmcreditと、イギリスに拠点を置くブロックチェーンのスタートアップ企業Object Tech Grpとパートナーシップを組んで、独自仮想通貨emCashの発行もめざしています。

Emcreditが立ち上げたemPayを活用してemCashを利用することで、非接触決済を可能にし、ドバイ市民は公共料金/子供の学費/送金/毎日のコーヒー代といった様々な支払いを行うことができます。支払い時はドバイの既存通貨ディルハム(AED)かemCashかを選ぶこともできます。

emCashは需要に応じてリアルタイムで発行されていくシステムを採用しているため、詐欺や過度なインフレを抑制することもでき、スマートコントラクト機能によって金銭的な契約の締結にも使用できます。

2021年までに50%決済する方針が決まったことにより、emCashの発行にもさらに近づくこととなります。近いうちにビットコインなどの仮想通貨がドバイの企業内やコンビニでの日常的な決済に使われることとなりそうです。

ビットコインATM大量導入

ドバイは世界に先駆けてビットコインATMを大量に設置しています。

世界的に見てもまだまだ設置されている数や地域は少ない現状がある中、ドバイでは一気に400台を導入しています。
これは、世界中のビットコインATMの約半数を占める台数です。

世界に与える影響大?

2017年2月にUAEは仮想通貨決済を公式に認めています。
また、UAEの中でも開発先進国のドバイ首長国は「ブロックチェーン技術の中心地になる」ことを目指し、ブロックチェーン技術を完成させるためにIBMと提携し、スマート・コントラクトの開発を進めています。

スタートアップ企業のOneGram(ワングラム)は、金を裏付けとする仮想通貨を発行しており、ドバイの名所の1つである「ゴールドスーク(黄金市場)」では、金取引の名所として世界中のトレーダーが集まっています。

UAEやドバイは、ブロックチェーンなどのFinTech(フィンテック)開発に非常に力をいれています。
「2021年UAEブロックチェーン戦略」が本格化することによって、今後世界中の先進国にも大きな影響を与えることが予想されます。

(引用:thenewresearchgroup.com