NFTマーケットプレイス大手の「OpenSea(オープンシー)」は、米財務省が制裁対象リストに追加した暗号資産ミキシングサービス「Tornado Cash(トルネードキャッシュ)」を利用したことがあるユーザーをブラックリストに追加した可能性があると報じられています。
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Tornado Cash利用アドレスはブラックリストに?
OpenSea(オープンシー)は、米財務省が制裁対象リストに追加した暗号資産ミキシングサービス「Tornado Cash(トルネードキャッシュ)」を利用したことがあるユーザーをブラックリストに追加した可能性があると報じられています。
Tornado Cash(トルネードキャッシュ)は、複数の暗号資産取引データを混ぜ合わせることによってユーザーのプライバシーや匿名性を守ることができるイーサリアムブロックチェーン上のミキシングサービスですが、同サービスは「不正に入手した暗号資産の追跡を困難にするためのツール」としても悪用されていたため、今月8日には米国財務省外国資産管理局(OFAC)から『Tornado Cashを制裁対象リストに追加したこと』が発表されていました。
米財務省の発表以降は、その他の暗号資産関連サービスでも「Tornado Cashを利用したことのある仮想通貨ウォレットのブロック」が行われていることが報告されていましたが、現在は人気のNFTマーケットプレイスである「OpenSea」でもTornado Cash利用者のブロックが行われていると報告されています。
以前Tornado Cashを利用していたという1人のTwitter利用者は、2022年8月10日のツイートで以下のような内容のメッセージがOpenSeaチームから届いたことを報告しており、Tornado Cashを利用していたことによって自分のOpenSeaアカウントが利用禁止になった可能性があることを語っています。
【OpenSeaチームから届いたというメッセージの内容】
こんにちは。あなたのウォレットアドレス….のアカウントは当社の利用規約に違反しているため使用禁止にされました。これはあなたがOpenSeaアカウントにアクセスできなくなったことを意味します。あなたのコレクションとその中のアイテムは上場廃止となるため、他の人がそれらを見つけることはできません。OpenSeaを使用して行なった有効なオファーや出品を取り消すことができます。
もしも間違いがあると思われる場合は「support.opensea.io」で当社チームに連絡して助けを求めることができます。
「Tornado Cashを過去に利用した可能性のあるユーザーのブロック」は、分散型取引所「dYdX」などOpenSea以外のサービスでも行われていることが報告されていますが、dYdXからブロックされたユーザーの中には「Tornado Cashを使用していないにも関わらずブロックされた」というユーザーが存在するとも報じられています。
そのような不当なブロックは「Tornado Cashを直接使用してはいないが、Tornado Cashで資金洗浄された資産を知らないうちに取得していた」といったケースなどで確認されているとのことで、dYdXはブロックされたユーザーリストの見直しを実施して一定数の制限を解除し、不当にブロックされたユーザーには同社に連絡するよう促していると報告されています。