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イスラム圏の主要銀行が続々とRippleNetに参加

クウェート・ファイナンスハウス(KFH)は、アラブ首長国連邦(UAE)の銀行で初めて国際的な送金のためにリップル(Ripple)社のブロックチェーンを使ったグローバルネットワークであるRippleNetに参加することを発表しました。またクウェート国立銀行(NBK)も5月29日にリップルネットへの参加を発表しています。

イスラム圏を代表する銀行|Kuwait Finance House(KFH)

クウェート最大の銀行とも言われるKuwait Finance House(クウェート・ファイナンス・ハウス/KFH)は、5月26日にUAEの銀行で初めてRippleNet(リップルネット)に加わることを発表しました。

KFHはRippleNetへの加入することによって、ブロックチェーン技術を利用して国際送金の低コスト化と高速化を目指すとしています。

イスラム圏では、コーランとムハンマドの言行を法源とするイスラム法である『Sharia’a(シャリーア)』によって利子の取得が禁止されているため、近代以降のイスラム圏の銀行は基本的に無利子で運営されています。

このような銀行はイスラム銀行と呼ばれており、1970年代のオイルショックによって生じた莫大なオイルマネーを背景として1970年代以降に多くの商業イスラム銀行が設立されてきました。

その流れの中でも早い時期である1977年に設立されたKFHは、現在485の支店と約1,000台のATM、15,000人以上の従業員を抱えるイスラム圏を代表する銀行となっています。

またこの数日後には、世界的にも高い評価を受けているクウェート国立銀行(NBK)もRippleNetへの参加を発表しています。

世界でも高い評価を受ける金融機関|クウェート国立銀行(NBK)

クウェート国立銀行(NBK)は、リップル社のグローバルネットワークであるRippleNetに参加するクウェート初の銀行となります。

NBKは、国際格付け市場の9割を占めるムーディーズ、フィッチ、S&Pという3つの格付け機関から最高位を継続的に獲得しているNBKは、高い資本力、慎重な貸出方針、リスク管理に対する規律あるアプローチ、そして安定した経営陣によって裏付けられており、「世界で最も安全な銀行50」に12年連続でランクインし続けている世界的にも高い評価を受けている銀行の一つです。

NBKグループは世界の4大陸で銀行業務を展開しており、ロンドン、パリ、ニューヨーク、シンガポール、ジュネーブ、中国(上海)などといった世界中の有力な金融機関にも影響力を持っています。地元の地域では、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、レバノン、ヨルダン、イラク、エジプト、トルコなどでサービスを提供しています。

クウェートにおける最初のイスラム銀行でもあるKFHは、リップルの小売顧客向けにリップルの「ユニークなツール」を使用するという意向を強調しており、これによりKFHは、安全な国際間送金を数秒で提供することができ、エンドツーエンドの可視性を提供することができます。

関係者からのコメント

クウェート国立銀行(NBK)のCEOであるSheikha Al-Bahar氏は次のように述べています。

「戦略的に、銀行と顧客の双方に利益をもたらす最新の技術を採用しています。最新技術の導入により、NBKは世界レベルのサービスとソリューションを提供するデジタルバンクへと進化することができます。」

東南アジアおよび中東・北アフリカ(MENA)地域の役員であるNavin Gupta氏は次のように述べています。

「リップル社のグローバルネットワークに加わることで、NBKは国内外に向けて信頼性と費用対効果の高い決済ソリューションを提供するとともに、費用のためにこれまでリーチできなかった新しい市場にもサービスを拡大することができます。」

「サンフランシスコ、ニューヨーク、ロンドン、シドニー、インド、シンガポール、ルクセンブルクにオフィスを構えているリップル社はすでに世界中で140以上の顧客を抱えています。RippleNetに加盟することで、銀行はエンドツーエンドのトラッキングと決済の確実性でリアルタイムで国際間での支払いを処理することができます。」

イスラム圏の大手金融機関の参加によって、今後も多くの金融機関が続けてRippleNetに参加することになる可能性もより高まることになるでしょう。

RippleNetに関する詳しい解説はこちらをどうぞ