約2年ぶりに「50%」まで上昇
ビットコイン(BTC)のドミナンスが2年ぶりに50%まで上昇していることが明らかになりました。
ドミナンスとは、その通貨が暗号資産市場全体でどれだけのシェア(占有率)を占めているかを表す指標であり、どの通貨に投資が集中しているかなどを判断することができるようになっています。
ビットコインのドミナンスは2022年9月に40%付近まで下落していたものの、その後は徐々にドミナンスが上昇、2023年6月20日には50.08%にまで上昇したと報告されています。
ビットコインのドミナンスが50%を下回ったのは2021年4月頃であるため、BTCは約2年ぶりにドミナンスを50%まで回復させたことになります。
BTCドミナンス上昇、考えられる要因は?
ビットコインの市場占有率が上昇している理由の1つには「米国証券取引委員会(SEC)がここ最近で行っている仮想通貨関連企業の取り締まり」が関係していると考えられます。
米国証券取引委員会(SEC)は、時価総額ランキングで上位にランクインする主要銘柄を含めた様々な仮想通貨を”有価証券”として名指ししていますが、今のところビットコインは有価証券には該当しないとみられています。
米SECの見解を受けて一部の取引所はその他アルトコインの上場廃止を発表しているため、仮想通貨規制強化に関連した動きに対する懸念によって「アルトコインの売却」や「アルトコインからBTCへの交換」が増えている可能性があると考えられます。
また、最近では「BlackRockが現物ビットコインETFを申請したこと」なども明らかにされており、2024年4月頃には「ビットコインの半減期」も予定されているため、そのような複数の要因からビットコインへの投資が加速している可能性もあると考えられます。
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MicroStrategy会長は「80%超え」を予想
ビットコインのドミナンスに関しては「将来的にはBTCのドミナンスが80%以上にまで戻る可能性がある」といった予想も出ています。
この予想を語ったのは、ビットコインを長期的に購入・保有し続けていることでも知られる「MicroStrategy」のマイケル・セイラー氏であり、『仮想通貨規制が明確化されるとビットコインの普及が促進されることになる』との予想が語られています。
マイケル・セイラー氏は「規制が明確化されれば、機関投資家の参入の妨げとなっていた混乱と不安が解消される」と述べており、「規制明確化で各種トークンの取り締まりが実施され、不安解消後に機関投資家の資金が流入すれば、ビットコインの支配力が市場全体の80%以上に戻る可能性が高い」との考えを語っています。
ビットコインのドミナンスが上昇している一方、ビットコイン価格には今のところ大きな上昇はみられていないため、今後のビットコインの動きには注目が集まっています。
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