「米ドル基盤の世界金融は崩壊しつつある」と発言
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、先週開催されたヴァルダイ国際討論クラブの中で「米ドルベースの世界金融システムは徐々に崩壊しつつある」と語ったと報じられています。
プーチン氏は第二次世界大戦後に米国を中心として作られた米ドル中心の国際通貨体制である「ブレトンウッズ体制」について”時代遅れ”だと語ったとのことで、この考え方を持っているのはプーチン氏だけではなく、西側の専門家も同じ考えを持っていると指摘したと伝えられています。
ブレトンウッズ体制はドルに基づいて作られましたが、それは徐々に崩壊しつつあります。結局のところ、通貨はその通貨を発行する国の経済力から派生したものです。世界のGDPに占める米国経済の割合は縮小しています。これは明らかなことです。
BRICS諸国における決済システム確立の重要性も強調
また、プーチン氏は「BRICS諸国(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ)の枠組みの中で決済システムを直ちに確立し、自国通貨への移行を行うべきである」との考えを語ったとも報じられています。
BRICS諸国に関しては、2019年に「BRICS諸国共通のデジタル通貨」に関する議論が進められていることが報告されていましたが、プーチン氏はこの共通通貨について次のように述べたと報告されています。
BRICSにとって今必要なのは、単一通貨を作ることではなく、決済システムを確立し、国家間の支払いを確実にするための金融ロジスティクスを構築し、各国通貨での支払いに切り替えることです。
昨日、私たちは専門家とBRICS単一通貨創設の可能性を含め、この問題について議論しました。理論的にはおそらく可能でしょうが、それに近づくためには、各国の経済発展において一定の平準化を達成する必要があります。
今回語られた内容は仮想通貨に関するものではありませんが、「米ドル基盤の金融システムが危ない」という指摘は仮想通貨業界でも語られており、ロバート・キヨサキ氏は先月半ばに『法定通貨はもう終わり』と発言しています。
こちらの記事もあわせてどうぞ