仮想通貨を盗む「承認フィッシング詐欺」オーストラリア連邦警察が注意喚起
承認フィッシング詐欺の被害報告と注意喚起
オーストラリア連邦警察(AFP)は2024年8月5日に、オーストラリア人が所有する2,000以上の仮想通貨ウォレットが詐欺被害に遭っていることを特定したと報告し、「承認フィッシング」と呼ばれる種類の仮想通貨詐欺について注意喚起を行いました。
今回の詐欺被害はブロックチェーン分析企業であるChainalysis(チェイナリシス)との共同調査で発覚したもので、2021年5月以降に世界中で40億ドル相当以上の仮想通貨が承認フィッシング詐欺で盗まれていると報告されています。
承認フィッシング詐欺とは、不正な内容を含むコントラクト(契約)にウォレットで署名させて仮想通貨を盗み取ろうとする詐欺行為のことで、「高いリターンを約束する投資詐欺」や「恋愛感情を抱かせて資産を盗むロマンス詐欺」など様々な場面で承認フィッシング詐欺が行われていると伝えられています。
不正な契約内容を含むコントラクトに署名すると、犯罪者は被害者の仮想通貨ウォレットにアクセスできるようになるため、特定のトークンや仮想通貨を自由に使用することができるようになります。
詐欺撲滅に向けてチェイナリシスらと協力
オーストラリア連邦警察は現在、特定された詐欺被害に関する調査を継続しているとのことで、今後は仮想通貨詐欺戦術についてさらなる情報を収集し、詐欺被害を防止するための対策を進めていくと説明しています。
AFPは2024年6月に、チェイナリシスが実施している仮想通貨詐欺に対応するための取り組みである「オペレーション・スピンキャスター」に参加して、取引所・政府機関・法執行機関などとともに情報交換を行なっているため、これらの取り組みが詐欺被害を減らすために役立つと期待されています。
今回の発表では、承認フィッシング詐欺を警戒することの重要性も強調されていて、オーストラリア居住者に対して以下のような注意喚起が行われています。
- 承認トランザクションに署名する前に内容をしっかり確認すること。
- 取引相手が信頼できない場合は署名しないようにすること。
- 信頼できる情報源からのものであったとしても、金銭や個人情報を緊急で求められた場合は疑うべき。
- 検索エンジンやSNSを通じて、取引相手の情報を調査・精査することが重要。
- ロマンス詐欺の疑いがある場合は相手の身元を確認すべき。可能ならビデオ会議や対面会議を要求すべき。
- 自分の直感を信じるべき。「話が良すぎる」と感じた場合はおそらく詐欺の可能性がある。
- 疑わしい相手のプロフィールややり取りの内容をオンライン詐欺担当のプラットフォームや当局に報告すべき。
- 仮想通貨詐欺に関する最新情報を常にチェックして、警戒を怠らないようにすべき
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