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テレグラム、仮想通貨関連サービスで収益拡大|財務報告書が明かす内実

仮想通貨関連サービスが主要収益源に

テレグラムの2023年度財務報告書の詳細が2024年8月31日に明らかになりました。英フィナンシャル・タイムズ紙の報道によると、テレグラムは昨年末時点で約4億ドル(約580億円)相当の仮想通貨を保有していたとされています。

テレグラムの収益構造に大きな変化が起きているようです。2023年の財務報告書によると、同社の収益の40%以上が「統合ウォレット」と「収集品の販売」から生み出されているようです。

「統合ウォレット」とは、テレグラムアプリ内で提供されている仮想通貨取引機能のことを指します。ユーザーはこのウォレットを通じて、以下のようなことが可能になっています。

特に注目すべきは、TONブロックチェーン上で展開されているミニゲームの人気が高まったことで、このウォレットの利用率が急増したという点です。

一方、「収集品」というのは、NFT(非代替性トークン)とは異なるものを指しています。

具体的には次の通りです。

テレグラムはユーザー間でこれらの収集品を売買できる機能を提供し、その取引手数料を収益源としています。

Toncoin(TON)の売却と市場動向

テレグラムの収益源はこれだけではありません。フィナンシャル・タイムズ紙の報道によると、同社はToncoin(TON)の売却も行っていたとのことです。特筆すべきは、昨年TONの価格が下落する前に大量のTONを市場に放出していたという点です。

テレグラムとToncoinの関係性については、少し複雑な経緯があります。

  1. テレグラムが当初TONブロックチェーンを開発
  2. 現在はTON財団がプロジェクトを運営
  3. テレグラムはTONブロックチェーンの非公式アプリとして機能
  4. テレグラム内でTON基盤の多数のミニアプリが利用可能

このように、テレグラムはTONエコシステムと密接に関わりながら、自社の収益構造を多様化させているのです。

逮捕事件がTON価格に影響

しかし、テレグラムを取り巻く状況は必ずしも順風満帆ではありません。2024年8月24日、同社の創設者兼CEOであるパベル・ドゥーロフ氏がフランスの空港で逮捕される事件が発生しました。

逮捕の理由としては以下のような様々な容疑が挙げられており、「犯罪行為に悪用されているテレグラムを放置したこと、当局への情報提供を拒否したこと、暗号技術サービスやツールを提供したこと」などが問題視されています。

この事件の影響は仮想通貨市場にも波及し、TONの価格は前週比で20.3%も下落しました。テレグラムの今後の展開が、仮想通貨市場全体に与える影響も無視できないものになりそうです。

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Souce:Financial Times報道
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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