Web3サービス「GOヘイ!」の実証実験で採用
JPYC株式会社は2024年9月11日に、同社が展開している日本円連動ステーブルコイン「JPYC」が建築業界の従業員インセンティブとして採用されたことを発表しました。
JPYコイン(JPYC)は、1JPYCの価格が1円で安定して推移するように設計された日本円連動ステーブルコインであり、パブリックチェーン上で国内流通する日本円ステーブルコインとして99%以上のシェアを獲得しています。
JPYCを従業員インセンティブとして採用したのは、建築業界向けのWeb3サービスである「GOヘイ!」であり、兵庫県内の鹿島建設株式会社の現場で行われた実証実験でJPYCが採用されたと報告されています。
GOヘイ!で獲得したトークンをJPYCに交換
「GOヘイ!」は、Web3.0とブロックチェーン技術を駆使した革新的な建築DXソリューションであり、技能労働者は直感的でゲーム感覚の高いアプリを通じて相互評価を行い、ポイント(トークン)を自動的に獲得できるようになっています。
獲得したポイント(トークン)は「JPYC」と交換できるようになっており、将来的には現金と同じように利用可能になるため、これによって、技能労働者のモチベーションが大幅に向上し、現場の運営効率も飛躍的に改善すると期待されています。
また、将来的な計画としては「ウォレットに信用情報を蓄積して、技能労働者が今よりも簡単に銀行や保険のローンを組めるようにすること」も見据えているとのことです。
機能拡充などで業界共通のシステムに
JPYCは今回の実証実験について「この実証実験は個別企業に閉ざされた取り組みに留まらず、将来的に業界共通のシステムとなり得る技術の先駆けになる」と語っています。
今後の予定については、以下のような複数の取り組みを通じて今回の取り組みを建設業界全体に拡大し、革新的なDX推進と技能労働者の価値向上を図ると説明されています。
- 多言語対応
- 外国人技能者対応
- CCUS(建設キャリアアップシステム)との連携
- 資格情報や経験情報の共有
- 建設業アプリや給与システムとの連携
実証実験に参加した現場からは『現場単位じゃなくて個人単位でどこの現場でもあればもっとやる気がでるのでは』『1人でアプリ利用するよりも、現場のみんなで利用する方が盛り上がる』といった声も出ているとのことです。
また、参加者からは今後搭載を希望する機能の要望も多数出ているとのことで、今後は実証実験で得られた意見を元にして、システムの改善と実証実験現場の拡張を鹿島建設と協力をしながら続けていく予定だと報告されています。
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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