仮想通貨ウォレットを複数人で管理できる機能
カルダノ(Cardano/ADA)のウォレットを提供している「Lace」で共有ウォレット(マルチシグウォレット)と呼ばれる新機能の開発が進められていることが明らかになりました。
Lace(レース)は、カルダノ開発企業である「Input Output」が開発したカルダノブロックチェーン対応の多機能ウォレットであり、現在はブラウザ拡張機能版ウォレットが提供されています。
共有ウォレット(マルチシグウォレット)は現在ベータ版として提供されているもので、ウォレットを複数人で共同管理できるため、暗号資産を相続したり、家族や法律顧問と共同で資産管理したり、デバイスや復元フレーズを紛失した場合に備えたりしたい場合に活用できると説明されています。
🔒 Laceの共有ウォレット:
鍵を紛失しましたか?それとも相続の計画中ですか?
Laceの共有ウォレットベータ版は、以下の機能で個人をサポートします。相続計画:家族や法律顧問とともに資産を安全に移転する仕組みを提供。
マルチシグセキュリティ:複数のデバイスや関係者を追加して、単一障害点を排除。デバイスへのアクセスを失った場合やシードフレーズが漏洩した場合でも、他のデバイスや共同署名者を使ってウォレットを復旧し、資産を安全に保護できます。
💡 詳しくはこちら:
共有ウォレットベータ版ガイド
https://lace.io/blog/a-walk-through-guide-to-laces-share-wallets
共同署名方式で仮想通貨管理の幅が広がる
共有ウォレットは、送金・取引などのトランザクションを行う際に複数人から署名が必要となる「マルチシグウォレット」と呼ばれる種類のウォレット機能であり、暗号資産を自分が希望するメンバーで共同管理できるため、様々な目的に活用できると期待されています(ベータ版では最大3人まで共同署名者を追加可能)。
具体的には例を挙げると「家族2人で管理する共有ウォレットを作成した場合、片方の人物が送金作業を開始した場合に、もう一人の人物からも署名が得られたタイミングで送金が実行される」といったことが可能になります。
これを活用すれば、仮想通貨に慣れていない家族がウォレットを使用する場合などでも、共同署名形式を採用して、疑わしい取引や詐欺などの被害を防ぐことなども可能になると期待されます。
なお、共有ウォレット機能は現在ベータ版であり、メインネットでは利用できないため、テストしたい場合にはプレビュー・ネットワークを使用して「ベータプログラム」をオンにする必要があります。
共有ウォレット機能はまだテスト段階であるものの、この機能が解放されればカルダノ関連資産をより柔軟な方法で管理できるようになるため、カルダノの活用可能性がさらに広がると期待されます。
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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