自己管理型ビットコインウォレット「Bitkey」に新機能を予告|ジャック・ドーシー氏

by BITTIMES   

Bitkeyが5月に機能拡充へ

X(旧Twitter)の共同創業者ジャック・ドーシー氏は2025年4月24日に、自らが率いるBlock社の自己管理型ビットコイン(BTC)ウォレット「Bitkey(ビットキー)」について、5月に導入予定の新機能を予告しました。

ドーシー氏はXの投稿で「トランザクション(取引)検証、指紋リセット、非公開のウォレット残高、匿名購入、ビットコインによる購入」と具体的な機能名を挙げて説明しています。

5月からBitkeyに多くの新機能が登場予定です:

・トランザクションの検証
・指紋認証のリセット
・プライベートウォレットの残高確認
・プライベート購入機能
・ビットコインでの購入も可能に

今後のアップデートにご期待ください。

投稿には公式ブログへのリンクも付けられており、そこでこれら新機能の詳細が開発チームから紹介されています。

Bitkey新機能|安全性と匿名性を強化

Bitkey公式ブログの開発計画更新記事によれば、今回発表された新機能は、セキュリティとプライバシー強化を中心とした以下のものとなっています。

匿名購入とビットコイン決済対応

Bitkeyデバイス(ハードウェアウォレット本体)を購入する際、個人の住所などを開示せずに商品を受け取れる選択肢が新たに加わります。

具体的には、自宅への配送ではなく、米国内の数千店舗ある提携店で商品を受け取る「店頭受け取り」サービスが選べるようになり、個人情報保護を重視する利用者も安心してデバイスを入手できるようになります。

さらに、デバイス購入代金をビットコインで直接支払うオプションも追加予定とされています。これらの購入方法に関する新機能は今後数ヶ月以内に順次提供される見通しです。

プライベートウォレット残高

Bitkeyは3つの鍵のうち2つで承認する「2-of-3マルチシグ」方式を採用した共同管理型ウォレットですが、今回の機能追加では、利用者の残高や取引記録をサービス提供者側からも閲覧できなくするプライバシー保護機能が実装されます。

これが実現すれば、サービスの利便性や安全性を損なわずにプライバシーを飛躍的に高めることが可能となります。

開発チームは既にこの機能の実装を進めており、取引検証機能のリリースに続き、2025年半ば頃の提供を目指しています。

トランザクション検証機能

送金時に利用者が宛先アドレスや送金額などの内容を確実に確認できる機能です。

ハードウェアウォレットに搭載された小さな画面での確認では不正を見落とすリスクが指摘されており、この問題に対処するためソフトウェアによる取引内容の検証を年央までに提供開始する計画です。

将来的には、専用ハードウェアを用いたより強力な検証方法や、追加のコールドウォレット構成(オフラインでの保管)にも対応すべく技術提案を行い、フィードバックを募集する予定とされています。

指紋リセット機能

Bitkeyでは生体認証(指紋)を用いてウォレットへアクセスできますが、万が一指に怪我をした場合などに備えて、一定のセキュリティ遅延(待機期間)を経た上で指紋情報をリセット(再登録)できる安全な仕組みが導入されます。

複数の指紋を事前登録しておくことも可能ですが、新たなリセット機能によって指紋認証の不備でビットコイン資産にアクセスできなくなるリスクを低減します。

この機能は2025年5月に提供開始予定とされています。

Bitkey Security Hub(セキュリティハブ)

Bitkeyアプリ内に新たに設けられる、セキュリティ設定専用の画面です。

これにより、ユーザーはウォレットの安全機能(複数鍵による共同管理やリカバリーツール等)を一箇所で把握・管理できるようになります。

セキュリティハブは2025年5月にアプリへ追加予定で、今後もこのタブ内に新機能を継続追加していくとされています。

次世代BTCウォレット「Bitkey」

Bitkeyは、ドーシー氏率いるBlock社(旧Square)が手がける自己管理型ビットコインウォレットです。

同ウォレットは「モバイルアプリ・ハードウェアデバイス・リカバリー用ツール」で構成されており、パスワードやシードフレーズの記憶が不要なマルチシグ(2-of-3鍵承認)設計を採用しています。これにより、高い安全性と利便性の両立を実現しています。

ユーザーはスマホアプリとハードウェアデバイスという2つの鍵を保持し、Block社がバックアップ用に1つの鍵を厳重管理する仕組みです。また、Bitkeyアプリは仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)や同社のCash Appとも連携しており、アプリ上でビットコインの購入・送金がシームレスに行える点も特徴です。

また、Block社はユーザーがビットコインを長期的に安心して保有できる環境作りにも注力しており、2024年末にはウォレット所有者の死亡時にビットコイン資産を受け継ぐための「インヘリタンス(遺産承継)機能」をBitkeyに実装しました。

この機能では、ユーザーは生前に信頼できる人物を「受取人」として登録します。万一のことがあった場合には、一定の待機期間(約6ヶ月)を経て、受取人がウォレット内のビットコインにアクセスできるようになります。

こうした遺産承継や今回予告された新機能の実装により、Bitkeyは資産の安全性・プライバシー保護・ユーザビリティという自己管理ウォレットの三大要素がぶつかる課題を解消し、総合的に優れたビットコイン自己管理ソリューションを目指しています。

ドーシー氏のビットコイン普及構想

ドーシー氏はかねてから「ビットコインは世界の基軸通貨になる」という考えを表明しており、自社の事業にもビットコインを組み込んできました。

Block社は2024年5月に、ビットコイン関連事業の粗利益の10%でビットコイン現物を定期購入する計画を打ち出すなど、企業としてビットコイン普及に積極的な姿勢を示しています。

今回Bitkeyに追加が予定されている一連の機能強化も、ビットコイン利用者が「自分自身で資産を守り管理する」ことを支える取り組みの一環として注目を集めています。

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Source:Bitkey公式ブログ
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:AIによる生成画像

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