イーサリアム財団、1万ETHを段階的に売却へ
イーサリアム（ETH）財団は2025年9月3日、保有資産のうち約4,300万ドル（約64億円）相当となる1万ETHを売却する計画を明らかにしました。
売却は中央集権型取引所（CEX）を通じて実施され、市場への影響を抑えるため、単一の大口取引ではなく複数回に分けて行われる予定です。
0/ Transparency Notice: Over several weeks this month, EF will convert 10K ETH via centralized exchanges as part of our ongoing work to fund R&D, grants, and donations.
Conversions will take place over multiple smaller orders, rather than as a single large transaction.
— Ethereum Foundation (@ethereumfndn) September 2, 2025
今月数週間にわたり、財団は研究開発、助成金、寄付の資金調達の一環として、中央集権取引所を通じて1万ETHを売却します。
売却は、単一の大きな取引ではなく、複数回の小分けの注文で行われます。
オンチェーンデータによれば、計画発表の数時間前に財団は大手取引所Kraken（クラーケン）のウォレットに1万ETHを送金していたことが確認されています。
また、イーサリアム財団は送金後も224,800ETH（約1,554億円）を保有していると報告しました。
The #EthereumFoundation deposited 10,000 $ETH($42.7M) into #Kraken 5 hours ago and will sell it to fund R&D, grants, and donations.
The #EthereumFoundation public wallets currently hold 224.8K $ETH($1.05B).https://t.co/3V40uW89I4 pic.twitter.com/6Oun17U062
— Lookonchain (@lookonchain) September 3, 2025
（中略）
イーサリアム財団の公開ウォレットは、現在224,800ETH（約1,554億円）を保有しています。
財団は8月にも約4,095ETH（約26.5億円）をステーブルコインのDAIにスワップ（交換）するなど、直近数カ月にわたり資産売却を続けてきました。
こうした一連の売却は、財団が2025年6月に公開した財務戦略に沿ったものであり、財団は年間運用コストを総資産の15％に抑え、2.5年分の運用準備金を確保する方針を掲げています。
市場に売り圧力も影響は限定的か
発表後24時間のETH価格は約1%下落し、同時期の市場全体の下落率（約0.6％）を上回る動きとなりました。短期的には売り要因となったものの、下落幅は小幅にとどまっています。
一方、機関投資家の需要は依然として高く、BitMine社は先週、153,075ETHを約6億6,800万ドル（約990億円）で追加取得しました。
今回の取得を受け、同社のイーサリアム保有量は186万6,974ETH（約1.2兆円）に拡大しました。これに伴い、ポートフォリオ全体の評価額は89億8,000万ドル（約1.3兆円）へと増加しています。
機関投資家の旺盛な需要を背景に、イーサリアム財団の売却計画が市場に与える影響も限定的なものにとどまるとの見方が広がっています。
※価格は執筆時点でのレート換算（1ドル=148.05 円）
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Source：イーサリアム財団公式X
サムネイル：AIによる生成画像
